# 18-4 ページ39
▽
「...せん、せい」
「はい」
「おれ... あと、どれぐらい、いきられますか？」
目が覚めて数日後、意識がハッキリしてきた頃に先生は自分の状態を教えてくれた。
もう手術は出来ないこと。
薬で出来るだけ血小板の数を増やして、これ以上出血するのを防ぐしか方法がないこと。
それを聞いて、自分はもう長くないと思った。
「大変、申し上げにくいのですが... 今後また脳出血が起こり、脳内の圧迫が増えていくと思われます。その都度血小板を投与して出血は抑えますが、いずれは手足や身体の動きに支障が出たり、呼吸器にも影響が及びます。
それがどのぐらいかは、正直私たちも分かりません。ただ、長く生きられても、1年。早ければ数ヶ月、という可能性も覚悟していただければならないかもしれません」
その時、俺はどんな顔をしてたんだろう。
自分が死ぬかもしれないことへの実感があまりにも湧かなくて、まるで他人事みたいだった。
「てごし、あのね、」
その日の夜、お見舞いに来てくれた手越に自分で話をしようと決めた。
「おれ、もう、あんまり長くないんだって」
出来るだけ悲しませたくなかったからいつもと変わらない話し方で言ったつもりだったのに、やっぱり手越は泣いてしまった。
それでももう、迷ってる時間は残っていなかった。
「てごし、おれ、どうしても最期に、ステージに立ちたいんだ。1曲でも、2曲でもいい。だいすきなみんなの前で、てごしと、歌いたい」
今までたくさんのワガママを言ってきた。それを手越は全部受け入れてくれた。
だけど今回のワガママばかりは、もう受け入れてもらえないかもしれない。
それでも、これがきっと俺にとって最後のワガママで、これだけはどうしてもやり残せないことだった。
.
なんか自分で書いてて悲しくなってきた( ；∀；)
そろそろ - 3 - に移行になりそうです。
お星様が赤くなるのを目標に頑張ってますが、なかなか100票の壁は高いですね...
読みに来てくださる皆さまに感謝です。ありがとうございます。
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みーぽん(プロフ) - かのさん» ありがとうございます（ ; ; ）最後までよろしくお願いします！ (2020年4月4日 0時) (
レス) id: 009673d39a (このIDを非表示/違反報告)
かの(プロフ) - 小説でこんなに泣いたの始めてです(＞＜)最高の作品に出逢えました！ありがとうございます！！ (2020年4月4日 0時) (レス) id: a1c36b0d98 (このIDを非表示/違反報告)
みーぽん(プロフ) - ましゅさん» ましゅさん、はじめまして！嬉しいお言葉ありがとうございます！-3-もぜひ、楽しんでいただけると幸いです(*´ω｀*)！よろしくお願いします♪ (2019年9月15日 20時) (レス) id: f6c349c01f (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ - 本当に毎回毎回感動するお話をありがとうございます！ミーポンさんの作品には感動させられっぱなしです！これからも更新楽しみにしています！ (2019年9月15日 18時) (レス) id: 2d564c1d47 (このIDを非表示/違反報告)
みーぽん(プロフ) - こころさん» こころさん、はじめまして！大好きなんて、とっても嬉しいです(;o;)！更新、まだまだ頑張ります！ありがとうございます♪ (2019年9月8日 12時) (レス) id: f6c349c01f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みーぽん
| 作成日時：2019年8月31日 0時
