翼を、ひろげて

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『うん、いいよ。壱青くんの隣なら安心だし。翼さん、誘ってもらったのに申し訳ないです。』
久「ええよええよ。大竹、変な事すんなよー」
大「しませんって!さっきから俺のこといじりすぎですよ!」









空いている座席へ向かうと横は藤井さんと李さんのお2人だった。マイナスイオンを感じる…。


藤「Aちゃんだねーよろしく!」
李「よろしくね」

Leeポーズをしてくださったので、
お返ししつつ壱青くんの隣に座る。



大「Aちゃん仲良くなるの早すぎ。」

…何故か拗ねてる壱青くん。

『そんな事ないよ。まだ全員とは話せてないから、これからだよ。』
大「そうかな…まあいいや、ここから合宿所はちょっと遠いから寝といた方がいいよ。」
『へえーそうなんだ。教えてくれてありがとう。』






そんな会話をしていると、横から爆弾発言が。
藤「なんか2人って付き合ってるみたいだよねー。」






……はい？
ポカーンとした私の横で壱青くんは噎せている。



李「すごいわかるけど今言うことじゃない。」
藤「えー、じゃあ、いつなら言っていいの？」
李「少なくとも本人がいない所で言うものだよ。」



…そのくだりも本人がいない所でしてください。




『お2人こそ、仲が良いんですね』
藤・李「「いやいやいや」」
…しっかりハモってるじゃないですか。








『壱青くん、噎せてたの大丈夫？』
大「もう大丈夫。俺ちょっと寝るね。」
『私も寝ようかな……』

集合が早かったせいか、眠気がすごい。でも私バスで寝るの苦手なんだよね…。

大「どうしたの？寝にくかったら寄りかかってもいいけど…？」


…こういうところで察しが良くて優しい壱青くんは、まさに頼れる"同期"だ。



大「あ、ごめん。嫌だった……？」
『そんなことないよ。お言葉に甘えてもいいかな？』
大「もちろん。Aちゃん、おいで。」









壱青くんの温かさですぐ眠りについた私は、
この後彼が眠れなかったことも、
彼の気持ちにも、まだ気付いていなかった。









(大「翼さん、盗撮はよくないですよ!」)
(久「せっかく眠れない大竹の相手してやってんのになー。でも、盗撮してんの俺だけやないから。」)
(藤「Aちゃんの寝顔可愛いー大竹要る?」)
(大「欲しいです。」)
(藤「じゃあ、この合宿の間に告白したらこの画像あげるね」)

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