愛され病弱少女は須堂くんの彼女！【学校のカイダン】2

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波留side


Aからのメールを受けて、いてもたってもいられなくなった俺たちは、学校を早退して病院にむかった。



Aの病室に足を踏み入れれば、いつものいらっしゃい、というAの声が聞こえなかった。
代わりにすーすーという穏やかな寝息。


体調は落ち着いたようだ、と安心した俺たちをよそに、夏樹はAの枕元にたち、Aの頬をなでていた。


それを見ていた美森が何かに気づき、声を上げる。



美森「あ…」

波留「どうかしたか？」

美森「A…泣いてたみたい。涙のあとがある…」



美森にいわれ、Aの顔を覗きこむと確かに頬には涙のあとがあったし、加えてまつ毛も少し濡れていた。




南「…A、退院楽しみにしてたものね」

玲奈「わたし達も悲しいけど、…Aはもっと悲しいんだよね」

エミリー「ましてやA、寂しがりやだし…」




皆が悲痛な面持ちでAを見つめる。
それに気付いた夏樹が、口を開いた。




夏樹「…お前らがそんな顔してどうすんだよ、Aが起きたとき、そんな顔見たらもっと落ち込むだろうが」




夏樹のことばに、南たちの表情も元通りになった。



美森「そうだよね、…わたし達が、Aを支えてあげないと」

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