【リボーン】俺は、「死」ってもんに興味があるだけなんだよ。Second (ページ46)

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§友達だと§ ページ46

デスヒーター。即効性の毒で、瞬時に神経を麻痺させて立つことすら困難にさせる。30分以内に解毒しないと、死ぬ。俺の世界にはなかった毒。未知の毒。
…調べたい…。いや、だめだ、やってる間に死ぬ。

「く、そ…っ」

『…熱い』

一階の東側で、俺とひー君は同じように這いつくばっていた。ただ、俺は力を入れないで重くのしかかる重力に身を任せているが、ひー君は必死に立とうとしていた。
紺色の長い髪が汗で頬や首にひっついていて、さらに顔は赤い。息も荒い。

『ひー君え、ろいよ…』

「黙れ…！」

あ、ひー君倒れた。

『俺も、頑張んないと、な』

ああくそ、本当に体に力が入らない。
けど、体をずりずり引きずって壁に背中を預ける。そのまま足に力を入れて、寄りかかりながら立ち上がる。うん、つらい！

「…お前毒が効いてねえのか？」

『効いてると思うよ。つらくて泣きそうだし…』

けど、頑張れる。

『昨日さ、ツナ君が…ツナ君がさ、俺の事どう思ってるって、質問したら。「怪しいとか怖いとか、そういうんじゃなくって、」』

―――「俺はA君のこと、ずっと友達だって、思う。だって、A君だって俺の事友達だって言ってくれたから」

『…なんて、言ってくれて。いやあ、ふっきれたわ』

「…っは。聞いてねえよ」

『はは、そうだね』

ナイフを取り出して、投げる。ナイフは一度天井にぶつかってかり、ポールの上に落ちてリングをはじいた。速やかに解毒。…もちろん、ひー君も。

『ここからは、どちらもどう動くかは勝手だ』

「ああ、そうだな」

『だから俺は…傍観を決め込む。ツナ君の手伝いは…できない』

「神」に誓って。

「…てめえが何を思って、何を考えて、何を抱え込んでいるかは興味もねえけど…、解毒の事は礼を言う」

『いや、ひー君があんまりにも顔赤いしえっちいしで見てられなかっただけだから気にしないで』

「てめえ…っ」

口では怒っているひー君も、顔は笑っている。
ニヒルに笑い合って、俺らは分かれた。