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 Aは本当に優しい。モンドに来るたびに良くしてくれるし、何よりいつも良い噂をきく。
 
 彼女はパイモンと俺の頭を拭いてくれた。服が濡れたままでも構わず入れと言うので、申し訳なく思いながらそのまま上がらせてもらった。


「そこに座って。今から暖炉に火をつけるから。…もう少ししたら、暖まってくるよ」

「ありがとう。もうなんとなくあったかいよ」

「よかった、お風呂沸かしてくるね」

「お風呂も入らせてくれるのかよ?!」


 間違いなく、Aは結婚したら良い母親になるんだろうな。そう思うとなんだか悲しく、…悔しくなった。

 しばらくして、”お風呂が沸いたから入っておいで”と彼女がでてきたので、入らせてもらうことにした。気の利いたことに4枚もタオルが用意されていたので、彼女らしいと思うばかりだ。


 




「あがったぞー!いい湯だったな〜!」

「ありがとうA、もう随分暖まったよ」

「それはよかった!風邪をひく前に暖かくしないとやっぱりだめだよね」


 そう言いながら当然のように料理を並べているので、パイモンも何も言わないはずがない。ごはんか?!ごはんか?!と目を輝かせているパイモンに”そうだよ”と微笑むAが眩しい。


「いただきます!!…うまい、うまいぞ!!!」

「すごくおいしい。ごはんまでありがとう。Aは本当に優しいね」

「いえいえ、当然のことだよ。…それに、空くんにも優しくしてもらってるし、お返ししたいの」


 ドギュンと胸が跳ねた。
 彼女のその笑顔と言葉ひとつにいつも踊らされている。”少しでも安らぎを得てもらいたい”と見つめるその目を離すことができない。…そう、いつもそうなんだ。

 先にハッシュドポテトを食べ終えて俺の髪を編み始める彼女に、つい”ついてきて、一緒に行こう”というのが舌の先まで出かかった。でも、それは絶対に言えなかった。


 今日は一日中、雨が降ったまま止まないらしい。泊めてくれるというので、そうすることにした。
 運がよければAの話をきけるかもしれない。いつも俺の土産話を面白いときいているけど、今日は時間がたくさんあるから。

□→←あたたかい炎の光 / 空



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名無し3680号(プロフ) - まくらもとさん» 読ませていただきました!最高でした。素晴らしいお話ありがとうございます! (2023年3月6日 22時) (レス) @page34 id: be46167942 (このIDを非表示/違反報告)
まくらもと(プロフ) - 名無し3680号さん» 遅くなってしまってすみません。書き上げましたのでレス失礼します。書いてて「これでいいのか?」と悩んだんですが、まくらもとらしさを重視してそのまま投稿しました。ちょっと長いんですがよろしくお願いします〜 (2023年3月6日 21時) (レス) id: b517cf66d5 (このIDを非表示/違反報告)
まくらもと(プロフ) - 名無し3680号さん» リクエストありがとうございます!!3.5の風花祭での登場もあると思いますし、ブリュー祭を振り返って想像を膨らませながら書いてみますのでお待ち下さいな。いつもありがとうございます! (2023年2月27日 16時) (レス) id: b517cf66d5 (このIDを非表示/違反報告)
名無し3680号(プロフ) - リクエスト宜しいでしょうか?ミカ君で夢主と事故キスする話しなど書けますでしょうか?いつも楽しく読ませていただいております! (2023年2月26日 22時) (レス) id: be46167942 (このIDを非表示/違反報告)
まくらもと(プロフ) - ルーナさん» 好きじゃなかったら絶対「いつか旅に出られるといいね」としか言わなかったと思います。衝動で動いちゃう空ほんと… (2022年9月27日 22時) (レス) id: cfa18e3d30 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まくらもと | 作成日時:2022年9月27日 1時

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