Episode0 茜色 ページ2
源十郎「忠司…!」
五十嵐「っうぅっ…起きてくださいっ兄貴…!」
西園寺「A…安らかに眠れ…」
先代親分「…A、今までありがとうな…」
その日、黒焉街にあるとある場所では男の葬儀が行われていた。
A忠司…享年40、京極組の剣士として名高い男であった。街や組の皆に愛された剣士であり、裏の世界ではその名を知らぬ者は居ないほど。そして彼に憧れて彼に剣の手解きを望む者や、京極組に入る者も多くいた。
そんな男の最期は突然だった。妻の命と引き換えに産まれた娘を組やシマのカタギたちの協力を得ながら育てていた。
そんな娘がやっと9歳になった頃、娘が車に轢かれそうになり、それを言葉通り命を懸けて守った…忠司の最期は一人の立派な父であった。
これは余談だが、忠司を轢いた車の男は、愚連隊の仕業であることが後に判明した。
それは構成員たちの怒髪天を衝き、若い者たちも命を掛けて戦ったという。
事件から1年が経ち、二分の一成人式を終え、10歳となったAは稽古の前にその話を毎日のように聞かされていた。
源十郎「そう、だからその時からお前はよく京極組事務所に出入りしていたんだぞ。」
「そうなんですね…。」
源十郎「そうだ。だからなA、お前はこの街の人や京極組への感謝を忘れちゃいけねぇよ。」
「はいっ師範」
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ひなえ(プロフ) - 黄昏さん» 読んでいただき、ありがとうございます!亀更新ですがこれからもよろしくお願いします。 (2022年7月6日 14時) (レス) id: a16a1e4961 (このIDを非表示/違反報告)
黄昏 - 初めまして、「私、気が付いたら極道でした」を読ませて頂きました。とても、面白くて続編を楽しみにお待ちしております。 (2022年7月6日 3時) (レス) @page26 id: 7ec4680236 (このIDを非表示/違反報告)
みたぞの(プロフ) - オリ/フラ立ってますよ!!続編作ってもフラグのチェックが入ってしまいます!!確認して外して下さいね!! (2022年6月29日 22時) (レス) id: 5dcad8042f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひなえ | 作成日時:2022年6月29日 18時