私にも守れたら (ページ7)

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6話ページ7

いつの間にか年が明けていました。

特に用はないけど、暇なので誰かとランク戦でもしようかとボーダーに来ました。

「ん？なんか人多くない…？」

やけにC級が多い。
あ、あれか。入隊式だ。

「A級の風間さんと引き分けたB級がいるらしいぞ…！」

「A級がC級に負けたんだって！」

「スナイパーの訓練場の壁に穴あけた子もいるらしいぜ」

なんだか気になる会話が聞こえてきた。
てか風間さんが引き分け…？どんだけ強いんだそいつ。
私でも引き分けにできないのに…。

あとA級がC級に負けたって話も気になるし、
訓練場の壁も穴開くんだあれ…。

「あ！つるちゃん先輩だー！」

「お、緑川だ」

「わー！久しぶりだね！最近昼間来てくれなかったから寂しかったー！！」

「ごめんごめん。私一応受験生だからさ」

「そっかー」

大変だねーと、笑いながら言う緑川。まるで犬のようだな。

「お、つるまちゃんじゃん。久しぶり」

「よっ、つるま」

「こんちは、迅さん、米屋先輩」

近くにいた米屋先輩と迅さんにも軽く会釈する。

「陽太郎もお久」

「うむ。ひさしぶりだな、つるま」

ヘルメットを被った玉狛のお子様、陽太郎も元気そうだ。

「ん？そちらの二人は？」

こちらの会話を見ていたC級の白い髪の小さい男の子とメガネをかけたB級の人を見る。

「あぁ、この二人は玉狛の新人。白い方が遊真。メガネかけてる方が、メガネくん」

「迅さんわかんないよ」

迅さんの適当すぎる紹介に呆れながらも、本人たちから直接聞く。

「玉狛支部のB級隊員、三雲修です。」

「同じく、くがゆーまです。」

よろしくお願いします、とペコリとする二人に私も自己紹介する。

「初めまして、B級の鶴間Aです。よろしくお願いします。三雲さんと、空閑さんは何年生？」

「僕ら、二人共中学3年です」

「お、まじ？じゃあタメだね。よろしく、三雲くん、空閑くん」

「遊真でいいよ」

「そう？じゃあ遊真」

一通り自己紹介を終える。同じ歳の隊員はあまりいないから少し嬉しいかもしれない。

「あ、もしかしてさっき噂されてたのって二人？風間さんと引き分けたのとか」

「そそそ。まあ正確には24敗1引き分けらしいがな」

と、笑いながら言う米屋先輩。

「なんだ、ちょっと焦っちゃったよ。私も勝てない相手だからさ、風間さん」

はははと苦笑いする三雲くん。勝手に変な噂流されるなんて溜まったもんじゃないね。