4話 ページ5
「はいはい、もうあんたらうるさいから、はよ戻ってこい。Aにも迷惑やろ」
「あははは！」
少し困惑していると真織ちゃんのお叱りの声と海先輩の笑い声も聞こえる。
「ほらほら、おつるちゃんも困ってますし、皆で食堂行きましょうや。そこでなんか奢るんで」
「お？マジ？じゃあ俺マグロカツ丼な」
「切り替えはやっ」
奢るという言葉に反応したイコさんは案外すぐに大人しくなり、ご機嫌に食堂へと足を進める。
水上先輩や真織ちゃんももそれに続く。
「ほらほら、おつるチャンもいこいこー！！」
「わ、はい」
海先輩に後ろから押されて私も前に進む。その隣には隠岐先輩もついてくる。
賑やかな食事になりそうだと嬉しくなりながら歩いていてふと香取先輩達との食堂の事を話していたのを思い出す。
「あれ、今日のマグロカツ丼もう終わってたような…」
「え？」
マグロカツ丼は売り切れていたため、渋々ラーメンを頼むイコさん。それでも満足そうにうまいうまいと言って食べているので多分大丈夫。
「さっきはごめんな。おつるちゃん。変なんに巻き込まれて大変やったやろ」
オムライスを食べながら謝ってくる水上先輩。
そう言う割には助けなかったよなこの人…、
「いえいえ、全然大丈夫ですよ」
「ほんなら良かったわ」
と言うとオムライスを食べ始める水上先輩。それに続いて私もカツカレーを食べる。
「あ！おつるチャンのカレー美味しそー！おれのチャーハンと一口交換しよー！！」
海先輩がいきなり私のカツカレーを見て交換しようと言い出す。
「ん？別にい」「あかん」
海先輩のチャーハンも美味しそうだったので喜んで交換しようと思い、言おうとしたがイコさんに遮られる。
「海、お前いつからそんな隠岐みたいな事するようになってん」
「いやしませんよ」
「えー！なんでッスか？」
「いや普通にわかるやろ」
理由を聞く海先輩に水上先輩が言う。
「おつるちゃん女の子やねんから、そんなんアカン」
「かっこええ事言うやん」
男前な事を言う水上先輩に同意する真織ちゃん。多分間接キスとかの事気にしてくれてるのかな。
「いや、別にスプーンちがうの使うから大丈夫ですよ」
「あ、ほんならええわ」
「諦めるん早ない？？」
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あすか - めっちゃ面白いです。更新頑張ってください! (2022年11月30日 20時) (
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作者名：べーた | 作成日時：2021年12月12日 15時
