35話 ページ38
「このことはA級なら皆知ってる。お前強いし上層部からの信頼もあるっぽいから大丈夫だろ」
「まあ、言いふらしたりはしませんけど…ってか、とりまる先輩どっか行くんですか」
荷物をまとめながら話していたとりまる先輩にそう問う。
「今からバイトだ」
「あ、そうなんだ」
「おお、もうそんな時間か〜。いってらっしゃ〜い」
ペコリと私達に頭を下げて退室していったとりまる先輩。大変だな〜。
「……おい、コイツは誰なんだ」
「あっ」
ぼんやりしていると、隣に座っていたヒュースさんが宇佐美先輩に問うた。
すっごい忘れてた。ごめんね。てへぺろ。
「………今、無性に腹が立った」
「(やっべ。てへぺろバレてる)」
「？二人共どしたの？」
心の中で少々ふざけていると隣から殺気を感じ取りチラリと見てみるとヒュースさんがコチラを睨んでいた。
なぜ分かったのか不明だが睨まれているのであれば睨み返すしかないと思い、ヤバいと自覚しながらその目をジッと見る。
2秒ほどで私が目をそらしたが。
同時に宇佐美先輩が声をかけてくれたことにより隣からの殺気もなくなった。
「あ、紹介しとくね。この子は本部のボーダー所属のつるまAちゃん」
「かくまです」
「仲良くしてあげてね」
「無視かよ」
スルースキルに磨きがかかった宇佐美先輩によってまたもや私の名前はつるまと認識されてしまう。
内心げっそりしているが、実はもう慣れてきている。なのにまだ突っかかるのはキャラが成り立たないから。ええ。
宇佐美先輩にツンと肩を触れられ目を合わせると「挨拶しろ」と、彼女の目が物語っていた。
「鶴間Aです。よろしくね…」
「フン」
「えぇ…」
こちとら丁寧に挨拶をしてあげたのに何だその態度は。ユルサナイ。
私は性格の悪い人と態度の悪い人が苦手なので、私の中の『ボーダーあまり関わりたくないランキングトップ5』に登りつめて来てるぞ。
因みに1位はタイで太刀川と米屋と犬飼と出水。
ヒュース、これだ貴方も仲間入りだ。
ランキングは勿論1位タイ。
「うん！二人共仲良くなれそうだね！安心安心！」
「ど こ が」
宇佐美先輩は気遣いは出来てめっちゃ優しいけど、適当な人だなあと少し思った。
＿＿＿
更新遅れてすみません。コメントを拝見してやる気が出ました。ありがとうございます。自分は小説を書いていて、それを待ってくれている人がいるということを自覚し、これからも頑張ります
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あすか - めっちゃ面白いです。更新頑張ってください! (2022年11月30日 20時) (
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作者名：べーた | 作成日時：2021年12月12日 15時
