私にも守れたら (ページ31)

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28話ページ31

「あ、帯島ちゃん、よろしくね」

「ッス！よろしくッス」

弓場さんの後ろで私達のやり取りを一部始終見ていた帯島ちゃんにも挨拶をする。相変わらず元気で可愛い。

「外岡先輩もののさんもよろしくお願いします」

『ん、よろしく』

『おう、久しぶりだなA！派手に倒してこいよ！！』

「もちろんです」

無線通信で遠くでスタンバっている外岡先輩とオペレーターの、ののさんにも挨拶。皆さん元気そうで何より。

ゴオオオオ……

するともう見慣れたブラックホールのようなもの…門が現れる。そこから続々と出てくるトリオン兵。

「…来たな……行くぞ！」

「はい！」

＿＿＿＿＿

「(よし、よし…今日は任務ない。那須隊と玉狛と鈴鳴の試合見れるぞ…！)」

久しぶりのオフ。何しようかなとウキウキしていたけれど、今日のB級ランク戦のことを思い出す。親友が戦うんだ。それは絶対見なくては…。

家を出て早足で本部へと向かう。試合まではまだ時間がありそうなので最近できてない個人ランク戦をしようかな。

本部に着き、早速個人ランク戦会場へと向かう。さてさて誰かいるかな。あたりを見回すと白い隊服を着たC級の比率が半端ない。初々しいなあ…。

そう思いながらも知り合いの正隊員を探す。

と、そこにとある人物が視界に入った。
あ、あれは…！！

「三輪せんぱーい！！」
「つるまちゃーん」

「……ん？」

今私の声を遮るように誰かの声が聞こえたんだけど。だれだ…？

後ろを振り返るとニコニコと貼り付けた笑みをした犬飼パイセン……と、その後ろにそっぽを向いている辻先輩がいた。なんだなんだ。

「あ、犬飼パイセン、辻先輩こんにちは。じゃ」

「まあまあ、ちょっと待ちなよ、どうせ暇でしょ？ランク戦しようよ」

「すみません暇じゃないです。暇じゃないのでその手を話してください」

「え？何？オレに指図してんの？？」

「ええ？？」

何この人めんどくさ…てか離してほしいんだけど…。早くしないと三輪先輩がどっか行っちゃう。
私の肩を掴んでいるその手をどけて…頼むから。

あああ三輪先輩キョロキョロしてる私の声聞こえてたんだ…。探してくれてる、行かなきゃ行かなきゃ。

「離してくれるとありがたいです」

「ええ〜もう、わがままだな〜つるまちゃんは」

「どっちが」

「い、犬飼先輩…少しくらい離してあげましょ…。こ、困ってますし」

流石に少し呆れ始めてきた頃辻先輩が犬飼パイセンの説得へと参加した。ありがたい！