私にも守れたら (ページ28)

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25話ページ28

「……よーし、かなり片付いたか〜？？」

「ッスね〜」

「うぃー。お疲れー」

「敬語」

「…お、お疲れさまです」

やっぱり敬語にうるさい出水先輩。
めんどくせえなと内心思いながら、今日玉狛第二のランク戦があった事を思い出してスマホを取り出す。

「……お、玉狛勝ったらしいですよ〜」

諏訪隊と荒船隊に勝っていた。
それを太刀川さん達に報告する。

「ふーん」

「へえ〜」

「(反応が薄いな…)」

だから何とでも言うように、こちらを見ずに適当な返事を返すお二人。もう少し興味持ってもいいと思うが…。

若干気を落としつつ、二人について行きながら今日の試合の詳細画面をスクロールしていく。
(歩きスマホ、ダメ絶対)
「ふーん……あ、今日の解説東さんと緑川だったんだ」

「「え！まじ！？」」

「えぇ…」

東さんと聞いた瞬間に足を止めて勢いよくこちらを振り返り、東さんが解説したという単語に反応するお二人。緑川を忘れるなよ〜

「まじか〜東さん解説だったら見たかったな〜」

「あはは……あ、それならいい人がいますよ。多分基地にいるんで、急いで戻りましょ」

基地を指さして早足で向かった。

その後

暗闇の中、ボーダー本部のとある一室で一人のオペレーター、武富桜子がヘッドフォンをつけて1人ニタニタと笑みを浮かべていた。

「(東さんの解説…んふふ)」

「たのもーー！！！」

「ぎゃああああああ！！」

そんな彼女のいる部屋が突然何者かによって勢いよく開かれた。

「って、太刀川さん！？」

「おお、いたいた。早速だが東さんの解説聞かせてくれね？」

「えっ！ちょっと待ってください！どうして私が録音を持っているって知ってるんですか！？」

「つるまから聞いた」

「つるま……Aちゃん！？」

「おう。東さんの解説聞きたいって言ったら得意げにお前のこと紹介してたぞ〜」

なはは、と笑う太刀川。
桜子は、そういえば前に二人で録音鑑賞会したな〜…と彼女が録音の事を知っていた理由を思い出していた。

「取り敢えず、カセット貸してくれ」

後日、桜子はたまたま出くわした鶴間に太刀川さんが来た押しかけてきた時のことを話していた。

「びっくりしたよ〜。扉壊れるかと思った」

「あはは。目に浮かぶわ〜あの人必死だねー」

「ねー！」

少し呆れつつも、太刀川さんらしい行動に少し笑みを溢していた。

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お久しぶりです。更新遅くなってすみません。