◎:ホワイト・ルシアン ページ6
.
AM 2:47
薄暗い部屋の明かりをそっと点けると、
寝返りを打った愛しの彼女の寝顔。
Aが寝た後に帰ってきて、
Aが起きる前に家を出て、
そんな生活が当たり前になってきて。
せっかく同棲が始まったのに、
一緒にいれる時間なんて寝る時くらい。
俺のオフなんてオフじゃなくて、
丸一日休めたことなんてあったっけ?
ってレベルで覚えてない。
もちろんAだって仕事があるから
休みが簡単に合うわけもない。
「……ん、紫耀、」
「……ごめん、起こした」
「んーん、おかえり」
「ただいま」
まだ寝ぼけてる。
Aはどう思ってるかな。
「紫耀のことは私が理解してる」
いつもそう言ってくれるけど、
時折、寂しそうにするんだ。
それを見て見ぬフリしてきたんだよ、俺。
ずっと言いたかった。
" 寂しい思いさせてごめん "
" こんな彼氏でごめん "
" 自分勝手でごめん "
少しでいいから一緒にいたい一心で、
" 俺ん家来て " って半ば強引だった。
「いいよ」って簡単に受け止めたAに
無理させていたんじゃないかって、
今になって、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
連絡だってマメじゃないし、その割に嫉妬深くて
面倒くさいし。……こんな彼氏でAはいいの?
.
416人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まきこ(プロフ) - 全部のお話すごく好きです!!甘えてくれる紫耀くん可愛すぎますね!またいろんなお話読めるの楽しみにしてます^ ^ (2021年2月14日 8時) (レス) id: cfbbd37a93 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:詠夢 | 作成日時:2021年2月7日 1時