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「え?どこ行くの?」
『ウエルシア』
「は?」
『キャミだけでも着ろ』
「……あー、……はい」
言い出したら聞かないから、もう従うしかない。半分以上飲み切った私好みのカフェ ラテも結露が出来ていた。ズルズルと飲み干したら『ガキみてえだからやめろ』と一言。狙いを定め1発で駐車を決めて、車から颯爽と出て行った。色まで指定か、私には有無を言わさずカギはロックされた。
『はい着替えて』
「なんでS?!」
『それしかなかった』
「えーピチピチじゃん」
『ないよりマシだろ』
周りから丸見えだと困るから一応、後部座席に移動させられて、ワイシャツを脱ぐ。ブラジャーになった姿を見てまた紫耀は一言。
『なんでそんな派手なの着けてんの』
「だってこれ1番楽なんだもん」
『確かにホックは取りやすい』
「……あんまり見ないでくれます?」
『いいから着ろよ笑』
煽られるように紫耀が買ってきてくれたSサイズのキャミソールを着たら見事にピチピチ。ブラックだし絶対インナー丸見え。
「ほらピチピチ」
『いいじゃん、お っぱいデカく見える』
「なんか矛盾してない?」
『何が』
「いいの?彼女がそんな目で見られても」
『こんな姿見れんの俺だけだもん』
ブラジャーが透け透けだからって理由でインナーを着させてきたくせにね。これでお っぱいが強調されたらそれこそ問題なんじゃないの?運転席から伸ばしてきた手で何の前触れもなくお っぱいを鷲掴みにしながらそんなことを言うから、結局は自分の思い通りになればいいっていう魂胆だ。しかも出勤前に、ましてや遅刻寸前だった筈なのに、なに呑気にこんなところでこんなことをしているんだ。
「ねえ遅刻するって言ったじゃん」
『あと20分もあるよ』
「……え、ちょっと待って何するつもり?」
『チューだけしよ?』
「……絶対終わんないじゃん」
『大丈夫』
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まきこ(プロフ) - 全部のお話すごく好きです!!甘えてくれる紫耀くん可愛すぎますね!またいろんなお話読めるの楽しみにしてます^ ^ (2021年2月14日 8時) (レス) id: cfbbd37a93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:詠夢 | 作成日時:2021年2月7日 1時