LOVE

カラー　3 ページ16

A「どうぞ！」



母「今日は何？」



A「パウンドケーキです！クルミが
たくさん入ってて、香りづけに
オレンジの皮も刻んで入ってます」



西島「いただきます！」




母「どう？」



西島「めちゃくちゃ美味しい！！」



A「紅茶もどうぞ」




西島「ありがと！ホントに美味しい！」



あまりの美味しさに



Aちゃんの手を握ってしまった




A「……にっしー！？」




西島「バレた？」




A「な、なんでここに！？」



西島「なんでって…髪の毛やりにきた……
声でバレちゃった？」




A「いえ…手の握りかたっていうか……
温もりっていうか……手の形」




西島「すごっ！！」




母「Aは、目が不自由な分
手の感覚とか、耳がすごく敏感なの」




西島「目が見えないのに、お菓子作り
こんなにうまいの？」



母「味覚も敏感だから、お菓子だけじゃなく
料理全般うまいのよ〜いつも助かってるの！」



西島「料理も食べてみたいなぁ〜」




A「あの、今日はどうしてここに？」




西島「君に…会いたくなって……
迷惑？」



A「迷惑とかじゃなくて…」




西島「Aちゃんの事、もっと
知りたいなぁって…ダメ？」



A「ダメとかじゃなくて……
私の目が不自由だからって…」



西島「それは違うよ…」



母「ゆっくり二人で話したら？
普通、親の前でそんな話ししないでしょ？
もう少しで、髪も終わるから！ねっ！」




A「でも…」




母「早く出かける用意してきなさい」




西島「早く用意しておいで！待ってるから」




A「……はい」

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