もんもん ページ7
*
パンPDからのショッキングな提案、という名のほぼ確定事項の通達を告げられて。
打ち合わせがあるから、と部屋を追い出された私はとぼとぼ作業室へ向かう。
なんだ、
なんでこんなことになってんの?
どこで何を間違った?
つい数分前まではいつも通りの平和な朝だったじゃんか。
テレビの星占いだって最下位じゃなかったし。ラッキーアイテムのピンクのハンカチを持ってこなかったから?いや、そもそもそんなもの持ってないもん。
「ダメだ…ぜんっぜん進まない…」
作業室に入ってから、気を紛らわすように部屋の片付けをしてみたり。新譜の視聴をしてみたりもしたけど、なんの気休めにもならなかった。
むしろふとした時に、あのふくよかな御身体がちらついて、余計疲れただけだった。
なんかもはや、あの癒し系フォルムすら腹立たしく思えてきたぞ。うがーー!
「やめやめ!今日はもう無理だ!おわり!」
こんな時は美味しいもの食べて
たらふく美味しいお酒飲んで
さっさと寝るのが良し!
事務所の近所にある行きつけの居酒屋で、野球中継を観戦しながらご飯を食べて。程よくお酒が回ってきたところでお店を出た。
「おっ」
「あっ」
「ナムだー。今帰り?」
「そうです。Aヌナはー…また一人酒?」
「またって言うな、またって」
お店の前でばったり遭遇したのは防弾少年団のキム・ナムジュン。
ラップモンスターなんて謎めいた芸名を持ち、その名の通りラッパー。そしてとてつもなく頭が良い。
ただ、物と身体の扱いは少々雑で、いつも何かやらかす抜けたところもある。
「歩いて帰るの?オッパは?」
「ユンギヒョンとホソクが別スケジュールなんでホボミヒョンはそっちに付いてます。俺はタクシーでも拾おうかと思って」
「そっか、じゃあ一緒に乗って帰ろう」
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作者名:tnk | 作成日時:2016年10月16日 22時