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ラストステージ ページ49

*


「うわ、泣いてる〜可愛いなぁウチュチュ〜」
「あぁ目も鼻も真っ赤だしどんだけ泣いてんだよ赤ちゃんなんでちゅかー?」


……こんなデロデロな過保護ブラザーズの姿見たくなかったのに(イメージ崩れるから)


でも一旦緩んでしまった気持ちはなかなか締まらなくて、ボロボロで歌えない私の代わりに2人が歌ってくれた。

キラキラと紙吹雪が舞うステージは、初めて立った時みたいにアウェー感はない。

すごく暖かい場所だなぁ。


もう一度お礼を言おうと観客席を見れば、泣いてる人がいてギョッとした。

うう、もらい泣きするからやめてよぉ〜


「ウルジマー」
「wizzzドヨ!」


おっと、正論飛んできた。
でもそりゃそうだわ。こんだけ泣いてて、泣くななんて説得力なさすぎな。


「A、ハートあげなくちゃ」
「ハート?どうやって?」


オッパに言われて、見よう見まねで指でハートを作ろうとするけどなぜか上手くいかない。ぐぬぬ、


「こ、こう?」
「ちげーって。どうなってんだよ、それ。なんでそんな難しくハートを作り出すんだよ逆にすげーわお前」


眉間にしわ寄ってるし、とゲラゲラ笑うイヒョンオッパ。

人のこと馬鹿にしてぇ〜


むっすーっとすれば、後ろからハグしてきたイヒョンオッパが指を掴んでハートを作ってくれた。

これか!できたぞ!

ドヤ顔で観客席に見せれば、なぜか笑われてる。

えぇー…?
イヒョニオッパなんか間違ってんじゃないの?


「子供みたいだよねぇ。でも良い曲つくるでしょ」
「ネー!」
「また聴きたいよね?」
「ネー!」


私とちょっかい出すイヒョニオッパの代わりにお客さんに挨拶回りしてくれてたチャンミンオッパ。保護者か。


「チャンミンオッパ、それは無理やり言わせてるのでは…?」
「チョンマルエヨー!」


オッパに言ったはずが、観客席から返ってきた反応に、お、おぉん…ってなった。


「あ、そ、そうですか?ありがとうございます。次がいつになるかは、わからないけど…またここに来れるよう努力します。今回の活動を見守ってくださってありがとうございました!」


長かった私の初めてのアーティスト活動というものは、こうしてめでたく終わりを迎えたのでした。



*

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作者名:tnk | 作成日時:2016年10月16日 22時

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