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お祝い ページ41

*


衝撃的な初仕事からはや数日。

あれから他の音楽番組やバラエティ番組からもありがたいことにオファーをいただいた。
けど、ちょうど次の楽曲提供の仕事が山場を迎えてたからお断りしてもらった。優先するのはこっちの仕事だからね。


今回は6人組のガールズグループからの依頼。
可愛い路線を突っ走ってきた彼女たちは、今回は少し雰囲気を変えたいらしく、何回もメンバーやスタッフとミーティングをして大体の方向性が見えてきたところ。

ここからはひたすら山籠りならぬ、作業室籠り。


「んんー…これはちょっと違うな…」
「あ、これ入れてみよ。でもそしたらこっちと合わないかな、」


ああでもないと頭の中をこねくり回してると、バーン!とドアが勢いよく開かれて、間違ったボタンを押しかけた。あれ、デジャブ?


「ヌナおめでとー!」
「ㅊㅋㅊㅋ〜」
「はっ、なに…えっ、えっ?なに?」


ぞろぞろと入ってくるのはおきまりの顔ぶれ。
こんな無遠慮に乗り込んでくるのこの子達しかいないしね。どうやら今日はマンネラインだけらしい。


それにしても。何事。
君たちのせいでヌナは寿命がまた縮みました。お願いだからもうちょっと心臓労らせてくれないかな?


「あ、もしかしてこのヌナ知らないんじゃないですか?」
「だからなにをってば!」


ニヤニヤ焦らしやがって、このジャイアントうさぎめ。


「ヌナ、一位とったんですよ〜」
「なにが!」
「ヌナの曲がぁ!ほら!」


ずいっと目の前に出されたテヒョンのスマホの画面に映し出された歌番組。一位候補に選ばれてたことすら知らなかった。

なんせ外部との関わりを絶ってたもんで。山籠り中だから。

ぽかーんと画面を見つめてると、MCの方が私のアルバムを高々と上げてお祝いを言ってくださっているではないか。

まじかよ!!
MAJIKAYO!!



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作者名:tnk | 作成日時:2016年10月16日 22時

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