2 ページ28
*
ポカンとアホ面のわたしを置いてけぼりにして、どんどん話は進んでいく。
今度はミニアルバムとして、5曲くらい収録したものを出す。そのうち一曲は必ずバラードを入れること。これは来季スタートのドラマOSTになることが決まっている。まじかよ。MAJIKAYO!!
「どらま…」
そんな力あったのか、ビッグヒット。
意外にやるな、ビッグヒット。
しかしその力をなぜ今発揮する、ビッグヒット。
「これは向こうからオファーがあったんだ。ぜひwizzzに頼みたいんだそうだ」
「へぇっ?」
…さっきから一々驚きすぎて変な声しか出してない。アホの子みたいじゃん。
今回は活動に合わせてMVを撮るだとか、歌番組にも出演予定だとか、すでに決定してる内容を読み上げるように話されて、ぼんやりと聞きながら頭の中はもうアルバム構成のことでいっぱいだった。
ドラマ用のバラードかぁ。戻ったら何曲かストック見てみよ。リリース時期は冬だから、あ、あの曲とか作りかけだけど合いそう。テーマはどうしよう。5曲でまとまるようなもので、ああ、もう作業室に戻っても良いかな?
「……一応ここまでが今決まってることだけど、聞いてるか、A」
「聞いてませんでした」
「ははっ、そうだと思った。お前途中からもう作業室にいる時みたいな顔してたからな」
「う……スミマセン」
ばればれかーい。
もう少しポーカーフェイスというものを身につけた方がいいのかもしれない。
「とりあえず次の活動の準備の前に、キム・APDの仕事をなんとかしないとな」
「う、ぐ……おっしゃる通りです」
そうじゃん、作業室戻っても仕事しなくちゃじゃん…完全に忘れてアルバム作業始めるところだった。危なー。
でも、それが終わったら自分の曲作りに没頭できるんだと思ったらなんかやる気出てきた。ファイティンわたし!
*
209人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:tnk | 作成日時:2016年10月16日 22時