【A３！】お前に世界を見せてあげたい【摂津万里】 (ページ26)

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サプライズ？ページ26

数年たち

万里は大学生になり

更に忙しくなりつつも、学生生活とMANKAIカンパニーの役者と、両立していた

今日は秋組の公演日で

席は満席、自分たちも満足のいく演技ができた日だった

見に来てくれた観客達と握手を交わし

「良かった」「また見に行く」「格好よかった」等の感想を貰いながら、万里は笑顔で返していた

「(はー…有難いけど、ちょっと今日疲れちまった…今日は打ち上げで何食えんだろ～…)」

と、心のなかで考えながらだが、勿論感謝の気持ちを忘れずに握手を交わしていた

「(腹減った…)「こんばんわ」

…あー…どー……も……」

最後の観客と握手を交わそうと、顔を上げると、その観客が話をするためにサングラスとマスクを外した時に万里は固まり、動かなくなった

「おい摂津ちゃんと挨拶し…ろ」

「ばんちゃん？どうしたんす…！？」

「あっ」「…ふん」

隣にいた十座が、固まった万里を小突き、その観客の顔を見ると、十座も固まり

他の秋組のメンバーも固まる

「ふふ、万里くん凄い固まってる

…サプライズ、成功…かな？」

未だに固まっている秋組達を見てくすくす笑う観客に

その様子を見たいづみが、微笑みながら駆け寄る

「Aちゃん！！良かった来てくれたんだね！」

「はい！一昨日日本に着いて、昨日荷物整理が終わって、今日間に合いました！」

駆け寄ってきたいづみと笑い合う

「あ…あ…」

「？」

やっと話したと思った万里は、観客…Aを指さして、ふるふると震え始めた

Aは、その様子の万里をみて、にっこりと笑った

「久しぶり、万里くん！！」

変わらない笑顔のAを

万里は勢いよく抱き締めた

「A…A！！」

「うん、Aだよ」

「A…！！」

「うん」

「本物のAか？」

「勿論、本物のAです

万里くん、とりあえず、私欲しい言葉があるな」

「……A

おかえり」

「えへへ、万里くん、ただいま！」