歪める表情 ページ3
「いやいやいやいや…!」
「??」
万里は先ほどの自分の考えに全力で頭を振った
何がこれが恋…!だよちげぇよありえないって
一目ぼれなんてそんっな事ある訳ねぇだろ!?
どこの小学生だっつーの…
いや、まぁでも…可愛かったけどな?
まぁそれは認めるさ可愛かったんだからしゃーねぇうんうん
「万里君?」
「ハッ!…わりぃ」
やっともどってきた万里は
出てない汗を拭う
「私は大丈夫だけど…もしかして体調悪いの?」
「いや、まじで大丈夫だから」
はははとごまかす様に
万里はAの頭を撫でる
「!!」
いきなりの感覚にAは体をびくつかせた
万里は即座に手をどかす
「あー…ビックリしたよなわりぃ」
万里のトーンを落としたような言葉に
Aは顔をゆがませ、立ち上がる
「あっ…!ごめんね、大丈夫
うん、びっくりしただけだから!
別に万里君の事嫌って訳じゃないから…!」
「…っ(んな必死そうな顔)」
泣きそうな表情をするAに
万里まで心が痛んでしまう
「分かってるよ
俺の方こそごめんな
今度からはちゃんと言うわ」
「…怒らないの?」
「怒る訳ねぇだろ」
ふっ、と万里が笑う
その音に
Aは安心して、また椅子に座りこんだ
どうやら前にもあのような反応をして
怒られたことがあるのだろう
それはソイツが悪い
見えないAにとって
分からない突拍子な触覚は
恐怖でしかないのだから
これからは気をつけようと、誓う万里だった
「万里君は、優しいね」
「…あ?」
「私、三年間もここに通ってるのに
万里君に会えなかったの凄く残念だなぁ…もっと早く会いたかった」
「…そ…うかよ(まじ恐ろしいわA…)」
不意打ちの言葉は、とても来た
しかしきっと、一年位の俺と出会っていたら
逆にAを傷つけていただろう
自分が変われたのは、カンパニーの仲間に出会えたからだ
「まぁ…これから三年間分の思い出作っていこうぜ」
「…うん、そうだね
何か、学校にくるのが楽しみになってきた」
「そりゃ良かった」
「フフ…あ」
笑っているAのカバンからバイブ音が聞こえる
「迎えきた?」
「えーと…」
Aはカバンからスマホを取り出し
タップすると
『お爺ちゃん から メールです
Aー迎えにきたぞーい』
「えっ何それスゲェ」
スマホから声が聞こえ
その声は、届いたメールの内容を読んでくれた
文字数の都合でここで区切ります
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紅葉-くれは- - めっちゃいい話しだった…(;д;) (2018年3月25日 0時) (レス) id: 42f83da7c4 (このIDを非表示/違反報告)
ますみすみ(プロフ) - 一言いいですか...。最高でした!!! (2018年3月24日 23時) (レス) id: 43e6e1321d (このIDを非表示/違反報告)
ハナ - 続き気になります!更新頑張ってください♪ (2017年5月25日 18時) (レス) id: 00707a52c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お嬢(眼鏡野郎) | 作成日時:2017年5月23日 19時