柱の女、痩せさせられる。【鬼滅の刃】

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風を斬り、空を斬る。
息を吸う暇もない。貪るように馴れていた筈の呼吸をし、刀を握る手に力を込め。



「オ"ゥン」



空腹のあまり変な声が出たと同時に耳を劈くような金属音。
やばいやばい、コイツはいつでもガチだった。



「気ィ抜けたような声出してんじゃねえぞォ！！！」

「グォン……へぷぅ……視界が豆粒程度にしか」

「風の呼吸 壱ノ型＿＿＿＿＿ 」

「ヒィンガチ過ぎィ！！！！」



まんま鬼を殺るような目付き！！！
死んだ目がぱっちり覚めましたよちくせう！！現実逃避失敗だよ！！！

凄まじい速度で斬りかかってくるのを往なして往なして往なして往なして、受け止めきれなかった斬撃が痛々しい傷となって現れる。



「(まともに受けてたら死ぬわこれ、力勝負なんてするもんじゃないわ)」

「テメェのその空っぽ頭で良く考えなァ。無様に死にたくなきゃな」

「私にそんな癖はありません残念でしたーーッお尻ぺんぺん！！！」

「お望み通りぶっ殺してやんよこのクソ女ァァ！！！」



ガ チ ギ レ や ん け 。

簡単に煽ってみればこれまた簡単に煽られた。血が足りてないのよアンタ！！傷塗れだからなの！？

地を抉るような風圧に、瞬時に身を翻すようにその場から遠退けば本当に地面が斬撃によって抉られた。あれ当たってたらマジでバラッバラやんけ！！おいおいおい、体重減量のすゝめは何処行ったのよ！！！



「身重みてぇな形(なり)してやがる癖に動けんじゃねぇか、アァ？なァおいAさんよぉ」

「そうなんです、実はこの腹の中には新たな命が芽生え」

「そりゃおめでてぇなオラァ！！！」

「イヤァーーッ顔面凶器！！！」



全く祝う気無いじゃないの！！！
この腹の中にはじゃがい子がいるのよ！！！認知しなさいよ！！！！



結局彼との斬り合い(ほぼ殺し合い)は壱日中続いた。
おいこれ本当に減量目指してんのか！？鬱憤を発散しようとしてない！？気のせい！？



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