78話 僕は恋のキューピッド ページ34
五条サイド
やっと、やっと恵がAに気持ちを伝えた。
ずっと停滞していた恋路が動きだし、僕は心の中で歓声をあげた。
始まりはAが呪術師として働き始める前だったから、8年くらい前のこと。
早めの反抗期に突入した恵が、珍しく僕を「相談がある」と呼び出した。
相談内容は、ズバリ「Aといるとドキドキする」。
うん。恋だね。告っちゃえ。
とは思ったが、そのころ恵はまだ小3。
恋がなんなのかも分かっていない少年には難しいだろうと、さりげないアピールの仕方を教えてあげた。
この行動を僕は後悔することになる。
高学年になっても、中学生になっても、高専に入学しても、待てど暮らせど進展しない。
始めの頃は「それぞれのペースがあるし」とか思ってたけど、よく考えたら間違いだった。
石橋を叩きすぎて壊すような恵だ。一歩間違えればそれまでの関係が壊れる行動に、慎重になるのは間違いない。
そんな恵に「さりげない」アピールの仕方を教えてしまった。ダメだ、微かすぎて気づかれない。
また、Aの過去も進展を妨げた。
本来なら自分を愛してくれる家族から愛されなかったせいで、彼女は好意を無意識下で否定するようになった。
結論、全く進展しない! つまんない!
でもいい案も浮かばず、そのまま数年が経過。
が、直哉くんとのお見合いの打診が来て、僕は焦った。
「待って、このままじゃどっかの馬の骨にA取られない!?」ってね。
恵のことは昔から知ってるし、Aと付き合っても結婚しても全然良かった。
それが他の奴になると全く別なんだよね。
Aの結婚相手は信頼できる人間じゃなきゃ。
大事な妹には幸せになってほしいもん。
その点恵なら安心! 学生にしては強いし、誠実だからね。
ちょっと話が逸れたけど、焦った僕はこう考えた。
「お見合いでどっかの誰かに取られるなら、恵とAもお見合いしちゃえばいいんじゃないか」ってね。
いやー、我ながら名案だよね。逆転の発想ってやつ?
思い浮かんでからの僕の行動は早かった。
すぐに禪院に連絡、お見合いの用意を手配。
向こうも相伝持ちとのお見合いだったから一も二もなく了承。
そうして今日を迎えたんだけど、お見合いだからといってAがいきなり気づくわけもなく。容赦なく爆弾発言を投下。
痺れを切らした僕に急かされ、やっと恵が言った!!
僕まんま恋のキューピッドじゃん!
まあ、結末はAの返事次第だけど……
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yui(プロフ) - 第三弾はまだ作成中となっています。今日中にパスワード解除しますので、もうしばらくお待ちください。楽しみにしていただいてありがとうございます！！ (2023年2月5日 6時) (
レス) id: 8606fea28c (このIDを非表示/違反報告)
いちご大福 - いつも楽しく見ています！失礼ですが第三弾パスワードはどうしたらわかりますか？ (2023年2月5日 0時) (レス) @page37 id: 8d3847b149 (このIDを非表示/違反報告)
かれん(プロフ) - 初コメ失礼します。第三弾パスワードってどうしたらわかりますか？ (2023年2月4日 22時) (レス) @page37 id: 853b88f4af (このIDを非表示/違反報告)
猫狗 - yuiさん» 二リットル！？どうせなら二十リットル...((((相手にはできないのか...はっ、気づかれないようにザリガニでも忍ばせれば...(((((続き楽しみにしてます！ (2023年1月20日 21時) (レス) id: a2b9d0ac16 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - 猫狗さん» ええ実行しましたよ２Lってところがポイントです(((((お相手にはできないんですねそれが･･････ 理由は次回の投稿で！！ (2023年1月19日 18時) (レス) id: eb54d0122a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yui | 作成日時：2022年8月4日 18時
