【名前変換オリジナル】お前の血・・・・吸わせろよ【吸血鬼】2

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廊下は薄暗く、時折吹いてくる風のせいでやや寒かった。

ひたひたと廊下を這う。
無機質な温度が、体の熱を奪っていく。

「……っ」

手は痛み、力が入りにくい。

それでも何とか進んで行って、中庭に出た。
……星が綺麗な夜だ。

周りを見渡して、クリーム色の建物を見つける。
ホッと息をついた瞬間、人の話し声が聞こえてきた。

すぐに近くの柱に隠れる。
どうやら歩いているのは見回りの人間のようだった。

「……俺たち、助かるのかな」
「さぁな、わからん」
「いつ結界が破られるんだろう」
「そう遠くは無さそうだな。今もすぐ外に奴がいるらしいし」

……涼星の事だろうか。
遠ざかっていく男2人を見ながら思案する。

2人が去ったのを確認して、またクリーム色の建物を目指す。

手足が痛い。

やっとのことでたどり着き、そこに結界があることに気づいた。

優しい金色の膜が空に見えている。
私はそれに手を伸ばし、そっと触れた。

ぱりん、と音がする。
星空にヒビが入ったようになり、そのヒビはどんどん広がっていく。

これで、涼星に会えるだろうか。




「……今晩は。榛原A」

……どうやら私は油断していたらしい。

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