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「……A」

空調の効いた静かな部屋で本を読んでいると、彼は私の頬に触れる。
ちょうど面白いところだったので不満だったが、本を閉じて涼星を見上げた。

「血が欲しい」

彼は、私が歩けなくなってから一段と優しい。
身体が辛いと言えば無理に血を吸おうとはしない。
……私が歩けなくなったからか、私が諦めたからか。

「いいよ」

首に腕を回すと、涼星の部屋のベッドに連れていかれる。

「……痕が、」

首筋を撫でられた。

「消えないな」

嬉しそうだが、心配そうだ。
肌は病的に白くなり、痣や鬱血痕は消えにくくなった。

「……大丈夫だよ」
「……ああ」

彼はその痕に口付けた。
ピクッと肩を震わせた私に、彼は笑った。

そのまま噛みつかれて……。

「……!?痛!!」

痛くて思わず悲鳴をあげる。

「ちょ、ちょちょ待って!!なんか牙伸びた!?」

確認しようと口を開けてもらうと、……確実に伸びている。太くなってるし。

「……え?なんで、」
「吸血鬼は、ある行為で牙が伸びる」

……なんだそれ、と思ったがどんな行為なのかは聞かない。
聞いて欲しくなさそうな顔をしてたから。

「だからこれからはいつもより深く刺さる。やったな」

嬉しくねーーと思いながら私はため息をついた。

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ほっ - え、今更新中止しますか!?めっっっっちゃいいところだったのに!?? (2022年3月6日 13時) (レス) @page49 id: a5ff14c25a (このIDを非表示/違反報告)
冷兎 - あ”ぁ”ぁ…っ、ちょ、いいところっ……!!今!いいところぉっ……… (2021年7月31日 2時) (レス) id: 3cae246b7c (このIDを非表示/違反報告)
あま - 一番気になるところで… 更新待ってます!!! (2020年6月20日 23時) (レス) id: 621034dbe1 (このIDを非表示/違反報告)
- 今、更新停止中ですね。 (2020年2月19日 17時) (レス) id: a614cebea9 (このIDを非表示/違反報告)
NZM(プロフ) - 更新楽しみにしてます…!吸血鬼様良き… (2019年11月22日 16時) (レス) id: 13f970b2f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:タケノン | 作者ホームページ:http  
作成日時:2018年1月4日 0時

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