12話 ページ36
榛原「・・・はぁ・・・・」
二人がいなくなってからだいぶ時間がたつけれど、
血を吸われた痛みは残っているし、この傷を涼星さんに見せることを想像すると・・・
あんまり帰りたくない
まあここにいてもどうしようもないから帰るんだけど
榛原「よいしょっと」
立った拍子に手首から血がぼたぼたとしたたり落ちた
・・・あの激痛を思い出すとぞっとする
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
榛原「ただいま帰りました」
深海「・・・A」
厳しい声で名前を呼ばれて下を向く
榛原「・・・ごめんなさい」
深海「謝らなくていいから誰にやられたか教えろ」
黙って下を向いたままでいると、涼星さんは俺の赤い手首を掴んだ
榛原「いっ・・!!」
深海「痛そうだな」
傷口をなぞる指は、いつ傷を抉るかわからない
痛みが怖くてカクカクと震えている俺を見て、涼星さんは僅かに微笑んだ
深海「怖いの?」
榛原「涼星さん、おねがいっ・・やめてッ・・」
深海「・・・俺はさ」
こつり、と額がぶつかる
深海「あんまり他の人にお前を触ってほしくない」
目の前の瞳は、血のように真っ赤で、背中に冷たい汗が伝う
深海「・・・もしこれからずっとこんなことが続くなら、この家に閉じ込めるよ」
額の温もりがふっと感じられなくなる
それと同時に体中の力が抜けた
1006人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
大草原ぴえん丸 - すごい良いですね!(数年前の作品にすみません!) (8月17日 21時) (レス) @page2 id: 8e4784552b (このIDを非表示/違反報告)
なめこ好き - メッチャ私のお気に入りになりました!(*^^*)頑張ってください! (2018年9月17日 20時) (レス) id: 2f8ccb0650 (このIDを非表示/違反報告)
ダダ - このお話大好きです。続き楽しみに待っています。 (2017年6月7日 19時) (レス) id: 3e11cade8a (このIDを非表示/違反報告)
レン - 続き、楽しみにしてますね♪更新頑張ってください! (2017年5月24日 9時) (レス) id: b50ec71b84 (このIDを非表示/違反報告)
るな - のんちゃんさん» 良いですよね!特別感が生まれる笑 (2017年3月5日 19時) (レス) id: 778efceaa7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ