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8話 ページ32

深海「もしもそうだったら・・・お前は逃げるか?」

榛原「・・・逃げない。私・・・涼星さんのこと、好きだよ」



沈黙が続く

言わなきゃよかったかな、とちょっと後悔していると

あたたかい腕が私の身体にまわされ

強く、骨がきしむほどに抱きしめられた


深海「A」


私の名前を呼んだ彼の声は、わずかに震えている

泣いているのかはわからない


深海「俺も、好きだ・・・愛してる・・」


想いが通じるのは幸せなことじゃないの?

なんであなたはそんなに切ない声で喋るんだ


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


真夜中


どうも眠れない

横で寝ている涼星さんを見た

涼星さんは私を心配して、何かあった時のために同じ部屋で寝ている

目を閉じている綺麗な顔をぼーっと見つめていると

形のいい唇が動いた


深海「・・だめだッ・・・A・・・!それを、のんだら・・!!」


私が記憶を無くした時の夢だろうか

涼星さんは苦しそうに言葉を紡ぐ

涙が頬を伝い枕に落ちる


深海「Aっ!!・・早く、あいつに、教えろ!!その、薬は、、、記憶を」


ずきり、と頭が痛んだ




身体が焼けるような痛み

唇に触れる冷たい感触

口内に押し込まれたカプセル状の薬








深海「・・・A」


いつのまにか起きていた涼星さんが私の名前を呼ぶ


榛原「私の・・、血を、吸って」


まだ痛む頭を押さえて呟くと

彼は無言で私を見つめ返す


榛原「・・・意識が、とぶくらいに・・、たくさん・・」

 
今は何も考えたくないから、何も考えられなくなるくらいに

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大草原ぴえん丸 - すごい良いですね!(数年前の作品にすみません!) (8月17日 21時) (レス) @page2 id: 8e4784552b (このIDを非表示/違反報告)
なめこ好き - メッチャ私のお気に入りになりました!(*^^*)頑張ってください! (2018年9月17日 20時) (レス) id: 2f8ccb0650 (このIDを非表示/違反報告)
ダダ - このお話大好きです。続き楽しみに待っています。 (2017年6月7日 19時) (レス) id: 3e11cade8a (このIDを非表示/違反報告)
レン - 続き、楽しみにしてますね♪更新頑張ってください! (2017年5月24日 9時) (レス) id: b50ec71b84 (このIDを非表示/違反報告)
るな - のんちゃんさん» 良いですよね!特別感が生まれる笑 (2017年3月5日 19時) (レス) id: 778efceaa7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:タケノン | 作者ホームページ:http  
作成日時:2013年8月5日 14時

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