たけみっちのお兄さん。【東リべ】

32、俺と寂しさ ページ32

タケミチside




ついにやってきた抗争の日。


俺は抗争前、何回かタイムリープをしたため

今日何が起こるかは大方知っているつもりだ。



A兄が東卍に入ってきてから、未来はグンと変わった。

最初の未来ではA兄は海外進出するくらいの会社を立ち上げてたし

１２年前のブラコンはほとんどなくなっていたため会ってない。



けどこの前。

東卍の未来は変わらず...稀咲の企みであっくんにヒナを殺させてた...

だけどA兄は違った。




＿＿＿自決、していたんだ




ナオトから聞いたら自決理由はおそらく東卍に嫌気が差してのこと。

それに、死体に左腕の刺し傷があったそうだ。



それは...場地クンが殺されることと何か関係があるのか...？

そもそもA兄がそこにいて人がやすやすと殺される訳がない。

じゃあ、なんで...ｯ？




A兄と場地クンの関係はとにかく...

今は皆を救うことだけを考えなきゃ...！！！




〜〜〜〜〜〜



『タケミチぃ〜もう行くの？もうちょっと俺といない？？』

タケミチ「何その含みのある言い方...」

『え、俺をアイツと同類すんな』

タケミチ「どいつだか知らないけど、行くなら早く行こうよ」


『...え？？それはデートってことでよろしい？？』

タケミチ「...ふざけてる？？」

『もちろん♡あなたからの誘いを断るわけには行かないもの♡』

タケミチ「...あぁ殴りてぇ......」

『でも殴らないでしょ？俺の弟優しすぎるわｯｯ
写メ撮っていい感じ？』

タケミチ「駄目に決まってるだろｯ！！」



抗争の日だって、いつもと変わらない調子で俺に話しかける。

そんなA兄といると、俺は緊張というものを知らなくなる。




『あ〜タケミチ、俺今日ちょっと寄るとこあっから先行ってていーぞ』


タケミチ「...っえ？」

『...んえ？そんな驚く？もしかして寂し』

タケミチ「うっさいな違うから！！」


『はいはーい。じゃあお先に。

これ無事に終わったらみんなでパーティーだぁ〜！！』





......正直びっくりした。


だって俺に毎回つきまとってくるアイツが、

自分から離れに行くなんて。

普通の人から見たらそこまでじゃないけど...

アイツのブラコンぶりを知ってる人はそうはいかない。


そして、それを寂しいと思ってしまってる自分もいるのかもしれない。



タケミチ「くっそ...なんなんだよ兄貴。

...絶対、死なせないから。」




俺の大切な兄貴だから。

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