探偵社の少女 【文スト】【名探偵コナン】

27話 ページ28

.





「何話してたんだよ。」



戻ってきた私を見て中也さんが言う。



『えー、世間話とかいろいろですよ。






それに、あなたに関係ないですよ。』




今は共同で仕事をしているが、これが終われば敵同士だ。




…いや、今この瞬間も敵同士か。






「おい、廊下の右から二番目の柱付近」





いきなり言われて驚いたものの、顔を動かさずにその方向を見る。





…いた。




ターゲットである有川智



普段の仕事は普通の会社員、しかし、体術が優れ、黒の組織の一人。





コードネームはないにしても、そこら辺の奴らじゃ対処できないだろうな…。





作戦、というような作戦はない。


ただ、私が資料を盗む役

中也さんは他の人を連れてこないように引きつけておく役


だということしか決まってない。





ー ハニートラップできねぇの？ー


昨日の中也さんの言葉が蘇る。



できるわけないだろ。相手32歳、私14歳。




今までにハニートラップしたのなんて、ロリコン野郎に頼みごとをした一回だけだ。





それを言うと、苦笑いされたが…。



「じゃ、行ってくる」



パーティに行こうとする中也さんを呼び止めて忠告をする。




『酒は絶対飲まないでください。



酔っ払い連れて帰るの嫌なんで。』





酒に酔うとめんどくさいからな、この人。




「わかってる」



そう言いながら、お姉さん方のところに行き、すぐに話していた。





あの人、顔はいいからな。









…さて、私も仕事に入ろうか。



.

28話→←26話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す