探偵社の少女 【文スト】【名探偵コナン】

13話 ページ14

.


カランカラン



「いらっしゃいませーって、Aさんですか。どうしたんですか？」




いや、ご飯を食べにきたんですけど。




という言葉を飲み込んで、



『いや〜、冷蔵庫空っぽでして。知ってる場所がここしかないし。』



と、笑いながら言う。



すると、店員さんは、




…安室さんはにこやかに


「ご注文は？」



と聞く。


『コーヒーとハムサンド一つずつ』



ふぅ、窓際の席につく。




「あれぇ、Aお姉さん、おはよう」



うわぁ、なんでいるんだ。



『おはよう、コナンくん』


すると、さも当然かのように、横に座ってくる。


「今日はどうしたの？」


『いや、冷蔵庫空っぽだから』


「え''」


こいつまじかよ、というような目で見られる。



「それヤバイだろ」



ボソッと言ったのかもしれないが、結構聞こえるよ。



『そっちの方が素っぽくていいと思うよ。』


「えー、なんのこと？」



なんか、そういう演技下手くそなんだな、この子。



よく周りは騙されるな、こんな子に。




「あっそうだ！僕が案内するよ。ショッピングモールに行く予定があったんだ！」



『へぇー、でも、遠いんじゃない？』


「大丈夫！車で送ってもらうから。」


へー、車で。



ん？



『それ、私も乗るの？』



「もちろん」




と言って笑ったコナンくんの顔が、悪魔に見えた。




.

14話→←12話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す