私はラメントーソ (ページ25)

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『髙さん…どうしちゃったんすかね…』

寝てる克樹を起こさないような声のボリュームで矢花が話し始める
私はその言葉を待ってたと言わんばかりに矢花の方に強く相槌を打った

『…なんかまるで…私にこれから辛いことが起こるって予言してるみたい、、正直、気味が悪い、、』

『そんなこというもんじゃありませんよ。髙さんはきっと先輩の事が大好きで…可愛くってしょうがないんですよ。見ててわかります』

『だけど…いくら私のことを可愛がっていたとしても…あんなこと言う？可愛がってる私を不安にさせるようなこと、、わざわざ言う？』

矢花がそこなんですよね…と小さくつぶやく
やっぱり今日の克樹はおかしかった

『…なんか死んじゃうみたいだったよね』

私がポツリとそう言うと矢花は不謹慎なこと言わないでくださいよ、と私の頭を軽く叩いた。もちろん痛くはないけど

『…死んじゃうみたいって…髙さんがですよね？…まあ、わからなくもないですけど。お互い映画の見過ぎですかね、、』

『そうよね…死んじゃう人がこれからも俺を頼ってなんて言うなんて馬鹿みたい、、』

『そうですよ。普通はそんなこと言わないです』

じゃあなぜ克樹はあんなことをいったの？
疑問は深まるばかり、そして私たちのお酒は進むばかりであった

『…先輩の事が単純に心配だったんじゃないんですか？』

『まあそれもあるだろうけど…友達がいない訳ではあるまいし…』

『いないみたいなもんでしょ。俺が先輩の家族だったらそりゃあ不安で心配にもなりますよ』

『…そう？』

『変な年下の男しか友達いないなんて聞いたらギョッとします』

『自分で言う？』

『この方がわかりやすいじゃないですか』

『矢花は変じゃないじゃん』

『そこ話し合う必要別にないですよ』

矢花は相変わらず優しい顔で笑う
…なんだか安心するな、、

『今はどうして髙さんがあんなこと言ったのかを話し合わないと、、』

『そうよね…矢花、何か心当たりはない？重大な病気を宣告されたとか、、』

『マジでないですって、先輩こそどうなんですか？』

『清々しいくらい心当たりがないのよね…』

いや、

一つ心当たりがある

重大な病気、病気、病院
あの日嶺亜が病院に行ってたのは

…家族のお見舞いじゃなくてまさか…

彼は自分のために病院に行ってたと仮定したら？
この克樹の不可思議な言動にも全て説明がつく…

嶺亜、、

…どうか無事ていて、、