僕はアンプロンプチュ (ページ7)

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琳寧君を連れてリビングに戻るとさっきよりは少し良くなっている空気を感じて安心した

『でもまさか、慶が留学するなんてね〜』

『高校はどこ行くんですか？』

『何かこっちに戻って来るって言ってたけど、、』

『勿体無いな〜、あっちにもいい高校沢山あるのに…』

『中村さん、外国にお詳しいんですね〜』

『まあ昔少し働いていた事があってね、、』

中村さん、海外で働いたこともあるのか！…本当にいい人だし男として実は結構憧れていたりもする

『明日は誰がいらっしゃるの？』

『今の所、矢花と慶のお友達数人？…それ以外は知らない』

『こんぴー来ない？』

『俺、Aの弟と接点ないしな〜』

『私の知り合いで接点あるのなんて嶺亜と矢花ぐらいよね』

『…その、嶺亜君っていうのはどちらの方？』

先輩のお母さんが不思議な顔をして首を傾けた
まあそりゃそうだよな、、

『あれ？お母さんに嶺亜の話したことなかったっけ？私の先輩だよ』

『同じ大学なの？』

『うん！美術専攻で、、』

『へぇ…すごいわねぇ、、』

お母さんが心底感心したように驚く
嶺亜君ってああ見えてもすごい人なんだよな、、、

『こんぴ！サボってないで手動かしてよ！』

『A様すみません〜』

『茶番はいいから』

こんぴーが壁に飾るリングを折り紙でつくって体幹のある琳寧君が脚立の上に立ってそれを貼り付ける

役立たずである俺と先輩は専ら二人でパーティー用に準備したジェンガを二人で黙々とやって先輩のお母さんにやんわりと邪魔者扱いされる始末だった

『あ！矢花倒した！はい300円ね』

『先輩今ちょっと動いたじゃないですか！』

『あんた達治安の悪い事やってないで少しは手伝いなさい！A！あんたは特に！』

人の家で賭け事やって怒られるバカがどこにいるんだよ、、、少し反省して慶君の壮行会に向けて色々準備をすすめる

『ねえねえ、明日嶺亜もくると思う？』

『慶君と嶺亜君仲よかったですからね〜』

『私は来ないに一票』

『あれ意外』

『仕事がなかったとしても私となんて会いたくないでしょ』

『先輩ってそんなにネガティブでしたっけ？』

『…嶺亜の事になるとなーんかネガティブ人間になっちゃうのよね、、』

『仕方ないですよ。それが恋ですもん』

『何よ偉そうに』

俺らが軽い雑談をしているうちにみんなは作業を終えていたみたいだ
ここまできたら後は、明日慶君を快く送り出すだけだと思う