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『ごめん、汚いけど…上がって』

『確かに汚いですね、、』

『本当にそう言うやつがいるかよ!』


散乱した化粧品やプリントを見て素直にそう言ったら先輩に頭を軽く叩かれた

…元気は元気なところがどう慰めていいかわからなくする一つの原因だ



『昨日買い物行ったからまあまああるはずなんだよね、、』


そう言って開けられた冷蔵庫はもちろん整理整頓されておらずぐちゃぐちゃだ
…まあ、ここまできたら先輩らしいと言えばいいかな、、俺もそんなに神経質じゃないし、まあいいか



先輩にありがたく料理をしてもらっている最中に、慶君に言われるがままに軽くプリントを整理して自分達の座る場所を確保する


『あれ?姉ちゃんって料理できたの?』

『練習したんすよね〜』

『そうよ!いい男を捕まえるためにはやっぱり胃袋を掴まないと、、』



そう言う先輩の目はギラギラとしていて、あんな事があっても芯は変わらず先輩そのままだと思うと笑えてくると同時になんだか安心する



『ハンバーグ?うまそう!!』

『見た目はどう?』

『めっちゃうまそうですよ。成長しましたね、、』



母親目線でしんみりとし終え、三人で食べ始める



『うまい!お母さんのより美味しいよ!』

『本当?それぐらい褒めてくれるならこれからもいっぱい作っちゃおっかな〜』

『うん!』


慶君の絶賛を受け何だかとても嬉しそうだ



『お母さんのせいで21年間の私の信念が崩れそうだよ、、』


先輩がそう自虐的に言うから


『でもやっぱハイスペ男子がいいもんなんですか?』


と、さっきから気になっていたことをたずねてみた


『まあね〜、前よりは薄いとしても今でも結構それは強く思ってるつもり…胃袋掴まないとね!あ、ハンバーグにこれかけて!』



そう言って先輩がジップロックに入ってる白い粉みたいなものを渡してきた



な、なんだこれは…



『なんすかこれ、、麻 薬?』

『麻 薬じゃないわよ!粉チーズ!』

『粉チーズジップロック入れるやつがいますか!!しなしなになるじゃないですか!』

『うるさいわね!文句言うなら取り上げるよ?』

『先輩料理は上手くなってもそういう一般的な事がまだまだダメですね!そこをどうにかしてもらわないと、、』

『あーもう!うるさい!帰れ!』



久々にこんなに言い争ったなと思い隣を見ると大口開けてゲラゲラと笑っている慶君に


『本当に仲良いよね〜』


なんて言われた

僕はアンプロンプチュ→←.



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作者名:マリエ | 作者ホームページ:http://commu.nosv.org/p/taka231  
作成日時:2022年4月15日 22時

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