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二日後、家のチャイムが鳴ったと同時に先輩が来たことを知った
すっかり忘れていた俺はダル着のまま先輩を出迎える



『あれ?寝起き?』

『すいません、すっかり忘れてました、、』

『別にいいんだけどさ、矢花の家って火通ってる?』

『火ですか?逆に通ってないと思ってたんすか?』

『うん、水道とか大丈夫?』

『俺どうやって生きてると思われてるんすか!』



いつもの茶番をやり、先輩を部屋にあげる



『嫌だったら全然いいんだけどさ、コンロとか使ってもいい?』

『コンロですか?』

『うん』


ほら、みてと言うように両手に袋いっぱいに詰め込まれた食材を差し出してくる



『…料理したいんですか?』

『うん、練習しようと思って』

『なんでいきなり、、』



俺がそう言うとなんだか先輩がいきなりモジモジし始めた
…これはまさか、、

なんだか嫌な予感がする



『一年前ぐらいに矢花が連れてってくれた合コンの幹事の人覚えてる?』

『大橋さんですか?』

『そうそう!』

『覚えてるも何も、、俺、大橋さんのサポートメンバーやりましたし?』

『あぁ、そうだったね。思い出したよ』



まさか、先輩。大橋さんとできてる?
いやまさかそんな、、いや、あの肉食獣の先輩ならあり得そう、、


先輩がビニール袋をガサゴソとして卵やら米やらを取り出す
俺はそっと炊飯器をセットする形でアシストをしていた




『ね、チキンライスって炒めるよね?』

『まあ俺の感覚では炒めると思いますけど、別に必ず炒めるってわけじゃないんじゃないですか?』

『じゃあ卵焼き終わったら炒めるね!』

『なんすかこれ…卵焼き?』

『違うよ!オムライスの上の卵だって!』

『え…この茶色いのですか?』

『うるさい!』



フライパンの上には限りなく黒に近い茶色のコゲがついた卵が乗っていたので驚いてしまった


先輩はすっかり拗ねてしまってご飯の上に変な形の卵を乗っけてポツンと食べている


俺は時間を短縮するために先輩に選んでもらうための曲をかけることにした


『私、料理ダメかも…大橋さんに振る舞えないよこんなんじゃ』



先輩が悲しそうに言うからなんだか可哀想に思えてきて俺も、先輩と同じようにして食べてみた



『無理しなくていいよ』

『うまいじゃないですか』

『矢花って味覚おかしいの?』

 

よくわからないけど、なんとなく美味しいと思ったのは本当のことだ


そして、嬉しそうな顔の先輩が


『この曲いいね』

と言った

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作者名:マリエ | 作者ホームページ:http://commu.nosv.org/p/taka231  
作成日時:2022年4月15日 22時

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