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今日、降谷さんが目を覚ましてから初めて会った。
風見さんに接する言葉遣いや態度は安室さんとはかなり違っていて、本当の彼を見られて嬉しい半面、ずっと偽りの彼を見せられていた悲しさもあった。
｢…風見、少し2人にしてくれないか｣
そんな私の心情を知ってか知らずか、降谷さんは風見さんを外に出して私と2人になった。
｢……A｣
名前を呼ばれて顔を上げると、降谷さんはさっきよりさらに深く頭を下げた。
｢本当に、本当にすまない…｣
『ふ、降谷さん…』
｢今まで、Aを騙していたこと、隠し事をしていた事、謝って許されることじゃない｣
でも、と彼は真剣な面持ちで続けた。
｢…でも、Aへの気持ちだけは、嘘偽りなかった…前も…………今も｣
『…それじゃあ私は、沢山いる女性の中の1人じゃなかったんですか？ただの欲求処理では、』
｢…ッ！そんな風に思ったことなんて、1度もない！！！｣
彼は声を荒らげて、怒ったような悲しそうな、真剣な眼差しで私を見た。
｢…愛してた｣
『…本当に？』
｢もちろん今も、愛してる｣
降谷さんはベッドに座ったまま椅子に座る私を抱きしめた。
｢…信じてくれ…｣
こんなに弱々しい彼を、私は見たことがなかった。
『…私も、降谷さんに謝らなきゃいけません』
彼の本気の気持ちに、相応の覚悟を持って応えなくてはならない。
『…私は、元FBIなんです』
降谷さんの顔を見るのが怖くて、白い布団を見つめながら話す。
『隠してて、ごめんなさい』
｢…知ってた｣
『…え？』
｢知ってた。Aが元FBIだと言うことも、赤井秀一とアメリカで育ったことも｣
｢…いいんだ、俺は、Aにどんな過去があろうと、今ここにいるAを、好きになったんだから｣
『降谷さ、』
｢今まで沢山辛い思いさせたよな、すまない｣
とびきり優しい彼の声と頭を撫でる手つきに、私は涙腺が緩んで視界がぼやけるのを止められなかった。
『私も降谷さんのこと……好きです』
降谷さんはその言葉を聞いた瞬間私の肩を持って体を離した。
｢本当に？｣
『本当の本当です』
降谷さんは最初に驚いて、それからすごくすごく嬉しそうな顔になって、もう一度私をぎゅっと抱きしめた。
｢…好きな人に好かれるって、こんなに嬉しい事なんだな…｣
しみじみそう言う彼に、私は笑った。
『…本当ですね』
彼の心音と体温が心地良かった。
続く
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ピカチュウ - 面白いです！！安室が、目を覚まさないまま終わりは嫌です。だから、更新頑張ってください！！！ (2020年9月15日 6時) (
レス) id: 59772e939d (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - 続き待ってます！ (2020年8月20日 11時) (レス) id: b4debc2124 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 続きが気になるところで終わらせますね！？更新頑張ってください！ (2020年6月5日 11時) (レス) id: da120451b3 (このIDを非表示/違反報告)
MONACA(プロフ) - 続きはないんですか？？？ (2020年4月13日 14時) (レス) id: 21fce29ea8 (このIDを非表示/違反報告)
空白@吹部@Tp@不定期浮上(プロフ) - こういうラストってありなんですか、、、！？(混乱) (2020年4月11日 7時) (レス) id: 16e27b9642 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椿 | 作成日時：2020年1月29日 14時
