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絵に描いたような千鳥足で帰路についていた。
小さな石ころにも躓いてしまうくらい酔っていて、一緒に飲んでいた女性は心配してくれていたけれど大丈夫だと押し切ってきた。
火照った顔に、秋風が心地良い。
自分の長い髪が揺られてくすぐったかった。
やっぱり、安室さんに気持ちを伝えてみようか。
先程の女性の話を聞いて、私はそんな気持ちになっていた。
そうしたら、私の中で区切りができるのかもしれない。
そんなことを考えていると、鞄が震え出す。
鞄を開けると、携帯が着信を知らせていた。
誰なのか名前も確認せずに、私は電話に出た。
『はーい』
「Aさん、今時間ある！？」
『コナンくん？どうしたの？』
ただ事ではないコナンくんの声に、一瞬にして酔いが覚めた。
「安室さんが大変なんだ！今すぐ米花中央病院に来て！！」
＊＊＊
『コナンくん！！』
「Aさん！」
急いでタクシーを拾って病院のエントランスまでやってきた。
コナンくんに安室さんの病室の前まで案内してもらう。
病室の前には、蘭ちゃんや園子ちゃん、梓さんもいて、私を見ると少ししほっとしたかのように手を振った。
「安室さん、まだ目が覚めてないんだ」
コナンくんの言葉に心臓が握り潰されたような感覚に陥る。
彼の身に何があって、今どういう状況なのか、疑問は色々と浮かんでくるが、それ以上に彼を心配する気持ちが上回っていた。
もしもこのまま目を覚さなかったら？
もう好きだと伝えることも、自分勝手でごめんって謝ることも、抱きしめることも、
何一つできないまま彼に永遠の別れを告げなければならないなんて。
そんなの嫌だ。
、、、いやだ！！！
『透さん！！』
私は堪えきれずに病室のドアを思い切り開けて彼に駆け寄った。
彼はベッドの上で眠ったように静かで、部屋にはピッピッと無機質な彼の拍動を知らせる音だけが響いていた。
『透さん、、、？』
私の声に、彼はパクリとも反応を示さない。
『ねえ、透さん』
いつもなら、私が呼んだら「どうしたの？」と柔らかく笑って、愛おしそうに私の頭を撫でるのに。
『透さんってば！！』
なんで、こんな時だけ目を開けないの。
やっと、やっとあなたに気持ちを伝えようと思えたのに。
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ピカチュウ - 面白いです！！安室が、目を覚まさないまま終わりは嫌です。だから、更新頑張ってください！！！ (2020年9月15日 6時) (
レス) id: 59772e939d (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - 続き待ってます！ (2020年8月20日 11時) (レス) id: b4debc2124 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 続きが気になるところで終わらせますね！？更新頑張ってください！ (2020年6月5日 11時) (レス) id: da120451b3 (このIDを非表示/違反報告)
MONACA(プロフ) - 続きはないんですか？？？ (2020年4月13日 14時) (レス) id: 21fce29ea8 (このIDを非表示/違反報告)
空白@吹部@Tp@不定期浮上(プロフ) - こういうラストってありなんですか、、、！？(混乱) (2020年4月11日 7時) (レス) id: 16e27b9642 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椿 | 作成日時：2020年1月29日 14時
