猗窩座になってるなんで【煉獄杏寿郎】

16 上弦の力 柱の力 ページ16

 

『やはりお前は鬼になれ、杏寿郎』

　だからならないって！


『俺と永遠に戦い続けよう』

　だれ得



──術式展開__破壊殺・滅式────
──玖の型・煉獄────


ドドオン


爆音とともにぶつかり合う


また勝手に体が動く

あ、切られた…ほんと良く斬れる刀だ

焼けるような熱さで、結構ダメージあるけど

暖かいというか暖かい…


憎しみは、感じなくて。そんなものはなくて…。



腕切られてお腹突き刺されて手首返されてそのまま上に切り上げられた

猗窩座のターンこの後だ


やだ無理、絶対だめ！


鳩尾を突く、拳がめり込んで行く

砂埃がはけて炭治郎と伊之助が絶望してるのが見えた。すでに突き抜けて見えてるんだ

でもまだ突き抜けてない

やめて猗窩座！煉獄さんを貫くなっ



No side ───


煉獄が刀を持った右手を頭上に振り上げている


炭治郎も伊之助もこの先、これ程の差し向かいの激闘を見る事はない


上位上弦の鬼一匹に対し柱３人

しかし煉獄は一人で挑み人々を守りきる

命をかけて後輩を守り、導き、彼らの心に炎を灯す


『死ぬ…‼︎死んでしまうぞ杏寿郎。鬼になれ‼︎鬼になると言え‼︎
お前は選ばれし強き者なのだ!!!』

｢強き者｣の言葉で幼い頃、母瑠火に言われた事を回想する


──弱き人を助けることは、強く生まれた者の責務です
責任を持って果たさなければならない使命なのです
強く優しい子の母になれて幸せでした。あとは頼みます──



煉獄の目の色が変わり、ギシと渾身の力で炎刀を握りしめる

(母上、俺の方こそ貴女のような人に生んでもらえて光栄だった)


ドッ


刀を振り下ろし猗窩座の首に炎刀がミシィと音を立て食い込んだ


オオオオオオオ!!!

煉獄の叫声と共に、ズッと更に炎刀がめり込んでいく

猗窩座の再生した左手が、煉獄の右目を狙うがその手を左手で掴みとった


(逃がさない)


煉獄の右足と共に猗窩座の左足が一歩下がる

猗窩座が力負けし押されて後に引いたのだ


ぐぐっと刀がさらに斬り込んでいく


オオォォオオオオ‼︎


耳奥の頭の中までも不快にする猗窩座の雄叫びに炭治郎が耳を塞ぐ


(絶対に離さん お前の頸を斬り落とすまでは!!!)


煉獄もまた鬼の頸を斬る事のみ集中する

掴んだ手を離さない


煉獄と猗窩座の叫び声が地を這った


ギ


頸を落とす方向に日輪刀が進んでいく
 

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