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516 お見舞い ページ25

萌「藤ヶ谷先輩どうだった!?」





翌朝、会社に行くと詰め寄るように

聞いてきた萌ちゃん







よほど心配してたに違いない








「うん。ちょっとした打撲みたい。

怪我はひどくなかったよ。」








萌「そっかー。よかったー。」





安堵する






宮「でも、怪我は…って?」







後ろから会話に入ってきた宮田先輩






…。







「事故の衝撃で…記憶が…

曖昧になってるみたいで…」








宮田「記憶?」







「事故のこと覚えてないみたいで…

他にも抜け落ちてる部分もあるみたいです…」








萌「抜け落ちてるって…記憶喪失ってこと?」






「多分。




…まだ、どれぐらいかは

分からないみたいだけど」







私のことは覚えてなかった…


とは、言い出しずらくて








宮田「そうなんだ…どうしよ。

忘れられてたら。」







萌「あり得る笑」








軽い怪我だと知って緊張がゆるんだふたりは

冗談ぽく話している







どうしよなんて言うけど

自分のことは絶対に忘れていないだろうって…

自信があるんだよね







…。








宮「明日、休みだしお見舞い行かない?」







萌「行きたい!」





お見舞い…




『俺の…友だち?』






太輔に会うのが正直怖い







だって、また…あんな顔されたら






私を全然分からないって



それを目の当たりにしなくちゃいけない





これが現実なんだって






宮田「Aちゃんも行くよね?」






「…はい。」







それでも行こうと思ったのは

太輔の記憶がどこまで正しい状態で

残っているのか知りたかったから







何かをきっかけにして太輔が

私を思い出してくれるんじゃないかって…







翌日の昼過ぎ病室に行くと






太「あ、宮田。萌ちゃん」







2人の顔を見るなりすぐに名前を呼んだ







宮田「がやさーん!大丈夫?体」









萌「みんな心配してますよ!」







太「うん。ごめんね。心配かけて」







宮田「ていうか、事故って…?」







太「うん。あんまり覚えてないんだよね。

どんな事故でどうやってここに来たかとか」







とても自然に、今まで通りに会話が進むから

私が知っている太輔を見たような気がして

一瞬ホッとした








でも、こちらに視線を向ける太輔と目が合うと

他人行儀にペコリと頭を下げるから








やっぱり、思い出してはいないよねって…

517 彼女→←515 記憶喪失



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かみりーな(プロフ) - お帰りなさい!続きが楽しみです! (2020年3月29日 12時) (レス) id: 1856802e71 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - 涙が止まりません…。やっと二人が前にすすめる予感 (2020年3月27日 0時) (レス) id: c093b1f16a (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - あぁー(TT)泣いちゃいました( ; ; ) (2020年3月26日 23時) (レス) id: d1d73bb006 (このIDを非表示/違反報告)
美久(プロフ) - 更新待ってました!これからも楽しみにしてます、ももさんのペースで頑張ってください! (2020年3月26日 0時) (レス) id: b2030bb904 (このIDを非表示/違反報告)
美希(プロフ) - わぁ~ (T_T) 更新めちゃくちゃ待ってました! ありがとうございます (T_T) ももさんのペースでまた更新頂ければ嬉しいです☆♪ (2020年3月25日 23時) (レス) id: 9bf00cb10a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もも | 作成日時:2019年10月7日 20時

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