121 Tsaid ガヤの香水 ページ26
玉森said
朝から仕事の愛を途中で降ろして
Aちゃんのマンションへ向かう
俺の愛車の助手席に彼女
二人きりになることは今まで
何回もあったのに、場所が変わると
なんか少しだけ緊張した
でも、緊張してるのは俺だけで
彼女はリラックスしてるのか窓の外を
見ながら鼻歌歌ってるし(笑)
……うーん。……多分、俺らの曲？(笑)
どんだけ好きなんだよ(笑)
てか、自分で言うのも何だけど俺、一応
キスマイのフロントだよ？玉ちゃんだよ？(笑)
いつもだけど、すげーマイペース(笑)
その様子を見てると
少しずつ緊張が解けていく
彼女の前では不思議と自分の仕事を
意識することはあまりなかった
やっぱり、この子、本当にいいわ(笑)
「ちょっとごめんねー。」
そんなに好きならと、普段は絶対に流さない
自分の曲をセットしようと
助手席のダッシュボードに手を伸ばした
確か、この前貰った新曲があったはず
すると……フワっ
柑橘系の甘い香り
そう……昨日のガヤと同じ香水の香りだった
「珍しいね……香水」
思わず口に出していた
何度も彼女と会っていたけど
香水をつけてたことは一度もない
A「あ、つけすぎかな？///
付け方がまだ分からなくて……//
昨日は太輔がつけてくれたんですけど///」
香水の付け方が分からない？
どんだけ初々しいの……
中学生の頃から香水をつけていた俺
周りの芸能人はほとんどの人たちが付けてるし
「ガヤに貰ったんだ……」
聞いてたけど知らないフリ
A「はい♪太輔の匂い大好きなんです♪
ずっとお揃いの香水が欲しいなって……。
太輔が居なくても
そばに居るような感じがするから……。」
また、そんな顔
ガヤが愛しくてたまらないって
照れながら話すその横顔に複雑な気持ちになる
A「あ、でも、これは前に
見せてもらったのとは違うんですけど……
これもすごくいい匂いで///」
……この前……ロミオのことか
葵さんの顔が浮かんだ
A「あ、そういえば玉森さんも昨日
お風呂上がりにすごくいい香りがしました！
愛ちゃんと同じ……？」
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作者名：もも
| 作成日時：2017年6月20日 14時
