13 間違ってたのかな ページ29
窓から
オレンジ色の光が差し込んで
夜の闇にとけていく
太輔と見上げた空は
いつも窓枠に嵌め込まれていた
今日の空のように
だから、あの日
海で見上げたあの空は…本当に綺麗だった
太輔が眠った後
フワフワと病院のエントランスへ降り立った
しばらくすると、裕太の車が迎えにきて
私は助手席に乗り込んだ
裕太「ごめん。遅くなって。
ガヤは?」
「もう眠ってる。
少し疲れちゃったのかな。」
あの事故以来、4日振りに目を覚ました太輔
大きく変わった日常に
きっとすごく疲れたと思う
裕太「Aは?」
…。
裕太「疲れたんじゃない?」
私のことまで心配してくれるんだ
「私は大丈夫だよ。もう死んでるし。
疲れたりしないから。」
って、明るく返すと
裕太「体はね。
でも心は、俺たちと一緒でしょ?」
心
裕太の言葉に、なんだか少しだけ嬉しくなった
体は存在してない
でも、心はここにあるんだって
「…太輔が、泣いてた。」
裕太「…うん。」
「私、太輔に目を覚まして欲しかったの。
生きて欲しかったの。
太輔が目を覚ましたら、みんなが喜んで
みんながハッピーだと思ってた」
裕太「…うん。
みんな喜んでたよね。」
ハンドルを握りながら
黙って私の話を聞いている
「…うん。
でも…太輔は泣いてた。
目を覚まして、私がいなくなってたから。
ごめんって…泣いてた。」
私を想って泣く太輔に
自分はすごく想われてたんだと
嬉しくなるよりも、
太輔のために何もできない自分に辛くなった
「私が死んだのは、太輔のせいじゃないのに。
私、太輔を苦しめたかったわけじゃない。
あんな風に泣く太輔見てたら
私、間違ってたのかなって…。」
太輔の幸せを願ってるのに
傷つけたくないのに
裕太の前で
口からこぼれおちるのは不甲斐ない言葉ばかり
…。
裕太「Aは間違ってないよ。」
…。
裕太「俺たちも、ガヤの家族も
ファンのみんなも…
ガヤが目を覚ましてすごく喜んでる。」
そうでしょ?って
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美希(プロフ) - ももさん!新作待っていましたー☆ まだこれからなのに続きが気になり更新が楽しみです(^-^) (2020年5月29日 6時) (レス) id: 9bf00cb10a (このIDを非表示/違反報告)
ぴーち(プロフ) - こんにちは!新作待ってました!まだ序盤なのに鼻の奥がツンとします…。 (2020年5月28日 22時) (レス) id: a35dab13d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もも | 作成日時:2020年5月28日 21時