弱虫で、強虫な。 2【JWEST】 (ページ14)

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59話ページ14

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既に精神的に限界がきとったのか、

俺の腕の中で泣くAはめっちゃ小さく思えた。

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アンチに何言われてもAは、

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貴「気にせんよ。

いつかその人らにも好きになってもらえるように

私、頑張るから」

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って言うとった。

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Aは強いなぁ。

なんて感心しとったけど、ちゃうんや。

強いんやない。

ただAは強がっとったんや。

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ほんまは苦しくて、辛くて、

心の中でめっちゃ傷ついていた。

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俺はこの日初めてそのことに気づいた。

誰よりも近くで見てきたのに

気づくの遅すぎるよな…っ

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しばらく経ってAも落ち着いたらしく、

いつもの明るい笑顔で、

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貴「心配かけてごめんね。

もう大丈夫。

そろそろ始まるから行かんとあかんね」

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なんて言って笑う。

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本人は上手く笑っとるつもりなんやろうけど、

俺には無理して笑っとるようにしか見えへん。

現に笑顔、引きつっとるし。

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きっと、今日の少クラにもアンチはおるはず。

今のAじゃそのアンチに耐えることは出来ひんやろう。

精神的に壊れてまいそうや。

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今日は1年に1回の少クラin大阪。

関西Jrが待ちに待った日や。

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俺らもAも楽しかったって

心から言える少クラにしたい。

そのために俺ができることはただ1つ。

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濵「俺がAを守るんや」

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アンチからAを絶対守る。

そう胸に誓った。

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そして少クラの幕は開けた。

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