219話 ページ32
貴方 side
家に帰って来た私は、すぐにベッドにダイブする。
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1人になった空間で今日のことを思い返す。
神社から帰りよる途中、柊真が車の中で、
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金 『キツい言い方になるかもやけど、思とること言うてええ?』
貴 『え?…うん』
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金 『…俺さ、Aには笑っといてほしいって思とる。
やから、今の状況から逃げてもええ。
それでAに笑顔が戻るなら。
やけどな』
貴 『?!』
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金 『Aにはやらなあかんことがあると思うねん。
その為にせなあかん事、それからは逃げたらあかん。
康二も言うとったやろ?
今、Aが1番せなあかん事。
それをもう1回考えて?』
貴 『私がせなあかん事…?』
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金 『うん。
きっとこれはジャニーさんがAにかけた最後のチャンスで、最後の願いやと思うから。
それからは目をそらすな。
逃げ出すな。
大丈夫、俺は絶対Aの味方でおるって約束するから。』
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貴 「私がせなあかん事…?」
もう1度柊真が言った言葉を繰り返す。
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自分でも薄々気づいとったかもしれん。
私がせなあかん事を。
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柊真にまであんな悲しそうな顔させるつもりなんてなかった。
いつでも側で支えてくれた大切な人に。
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…なら、柊真に笑ってもらうために私がすべきこと。
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貴 「…やったる」
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ツアー最終日まで残り2ヶ月。
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それまでに弱い自分とはおさらばせな。
もう絶対逃げ出さへん。
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作者名:凪優月 | 作成日時:2016年6月4日 16時