190話 ページ3
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また殴られる。
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また悪口を言われる。
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“恐怖”その言葉が私の頭の中を一色に染める。
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もう…傷つきたくないっ。
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私は軽くパニックになって急いで扉を閉めようとした。
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でもそんな私の行動に驚いたのか、のんは扉を手で掴んで閉まるのを防ごうとした。
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私はそんなこともお構い無しに扉を閉めようとする。
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やけど男の人の力に敵うはずもなく…
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バンッ!!
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貴 「!?」
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いとも簡単に扉は開かれてしまった。
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そして…
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小 「A…!!」
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のんはそう叫ぶように言うと家の中に入ってきた。
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私は急いで部屋の中に逃げ込む。
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もう嫌…なんで私ばっかりっ。
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それから私は押し入れに逃げ込む。
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家の中に逃げ込んだ時点で逃げ場がないし、
押し入れに隠れれば少しは防ぐことが出来ると思ったから。
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押し入れに入って襖を閉めると途端に周りは闇に包まれる。
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まるで私の心を表しとるようで一層孤独な気持ちになった。
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貴 「もう…やだよぉ…っ。」
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私は暗い押し入れの中で小さく呟いた。
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作者名:凪優月 | 作成日時:2016年6月4日 16時