201話 ページ14
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私はみんなの後を追うように部屋に入ると、
襖がある畳の部屋に誘導する。
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リビングにある椅子に座ってもらうのもええけど、
一人暮らしやから椅子の数全然足りひんしね。
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それからみんなが座ったのを確認すると私はお茶を入れに行く。
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そんな私の姿を見て、
廉が “ 俺もやる ” と言って手伝ってくれた。
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“ お客さんやからええで ” と断ったけど、
“ 俺がやりたいだけやからええやろ?” と言ってくれた。
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やり方や言い方は素っ気ないけど、
これが廉なりの優しさ。
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Jr.のころからずっと不器用ながらも私を助けてくれたし。
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その優しさが嬉しくて、心の奥が温かくなる。
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そしてお茶を入れ終わって部屋に戻ると大吾と目が合った。
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大吾は私の顔を見て一瞬悲しそうな顔をしたけど、
すぐに笑顔に変わって自分の隣の空いたスペースを指さす。
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“ ここに座って ” ってことかな?
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お茶をみんなに渡し終えると私は大吾の隣に座る。
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その瞬間一気に視線が私に集中する。
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そんなに見られても…笑
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全員が座ったのを確認すると、
康二が一回咳払いをして重い口を開く。
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向 「 …来てそうそうこんな事言うのなんやけど、
なんで、いじめられてたこと俺らに話してくれへんかったん? 」
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作者名:凪優月 | 作成日時:2016年6月4日 16時