チョコレートを渡したよ ページ24
天喰くんは貰った途端に安心して本当に幸せそうな顔をするんだと思います。
甘いものが好きそうなので二倍嬉しい天喰くん。そしてチョコレートの美味しさに饒舌になってくれたら嬉しい。
＊
「環くん」
自分の声が裏返ったのなんて、わかる
足は震えてるし、緊張して瞬きも増えちゃって
そんな私に振り向いて環くんは首を傾げた
「どうしたのA」
ずい、と背の高い彼が近づくと、猫背ということもあって距離が一気に縮まる
高鳴る鼓動をBGMに、私は思い切って後ろ手に持っていた箱を手渡した
「これ…、バレンタイン、だから…」
小学校の頃から今まで毎年渡してきたのに"恋人"になった今はかなりむず痒い
差し出すと環くんは「え…」と目を丸くして、それからほんのり頬を染めた
「あ…、ありがとう、嬉しい」
ゆっくりと受け取ると、環くんは心から嬉しそうに目を細めて微笑んだ
「…開けていいかな」なんて聞く前にしゅるり、なんとか綺麗に結べたリボンを解く環くんに嬉しさが溢れる
ゆっくりリボンを解く彼の表情は、正にランダムのヒーローグッズを開ける時のような期待に満ちたもの
環くんの細長い指が箱を持ち上げると、中には二色のトリュフチョコレートが鎮座していた
「初めて見る奴だ」と呟きながら、環くんは一つ手にしてぱくっと口に含んだ
静かに舌を動かして味わうと、表情が一気にぱぁっと晴れる
「美味しい…！」
バッと此方を見る環くんに、胸の内から嬉しさが湧き上がってくる
「良かった…！」
「ココアパウダーが苦いけど、中が滑らかで甘くて…美味しい」
饒舌になるほど美味しかったのか、環くんは夢中でトリュフチョコレートを味わっている
「ふふ、良かったぁ、環くんに気に入ってもらえて」
「…Aの作ったものならなんだって美味しいけど、今までのチョコレートの中で一番美味しいよ」
環くんは溶けたチョコレートが口の中から無くなると箱の蓋を閉めてしまった
「え、もういいの？」
環くんは好きな物は最初に食べてしまう派だ────意外で思わずそんなことを言ってしまう
「…美味しいから大切に食べる」
疑問符を浮かべる私を見つめて環くんはそう言った
「へへ…、そっか、嬉しいな」
「もう毎日バレンタインでいいかも」
そんな会話をしながら照れ笑いをしていたのをミリオがカメラに抑えたことを知るのは、数日後────
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豆腐ちゃん - 環くん…………最高すぎだろ…… さては、主さん天才だな！？神なんだな！？、いや本当にこの小説の人たちには同担拒否が仕事しないww (2023年3月12日 23時) (
レス) @page19 id: c43eafab12 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - 鈴蘭さん» コメント気づかなくてごめんなさい…！コメントありがとうございます！2回目の閲覧なのですね…、嬉しいです！環くん出てきましたね…！私も大興奮でした！これからも頑張ります！ (2019年12月30日 16時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭(プロフ) - 数ヶ月ぶりにまた見に来ました！相変わらず素敵な作品ですね！いよいよ環くんアニメで出てきましたね！これからも頑張ってください！ (2019年12月1日 11時) (レス) id: c40cd9804d (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - 雫さん» コメントに気づくのが遅くなってごめんなさい…！コメントありがとうございます！素敵な作品…、更に好きとまで言って頂けて至福の極みです…！うわああ、天喰くんを更に好きになったというその言葉が一番嬉しいです…！これからも色々な作品で頑張ります！ (2019年8月15日 9時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - かなさん» とっっっても素敵な作品でした！！あろまさんの作品めっっっちゃ好きです！！！更に天喰くん大好きになりました！これからも応援してます！頑張って下さい！ (2019年8月2日 20時) (レス) id: b93c2cbed7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あろま
| 作成日時：2019年4月14日 23時
