ホグワーツ特急に乗って 3 ページ12
｢あのー……｣
Aはガラスの割れたコンパートメントのドアを軽くノックし、スライドして開けた。
途端に、コンパートメント中の注目がAに集まった。
｢あの、すごい音がしたので……大丈夫かなって｣
Aはおずおずと口を開いた。
そう言われると、立ち上がっていた何人かは我に返ったかのように座り直した。
思ったよりも、子供だ。
というかAと同い年くらいのように見える。
｢あー、これは失礼｣
1人の男の子が口を開いた。
小さな顔にはアンバランスすぎるくらいの大きな眼鏡をかけ、黒い髪の毛は自由奔放にあちこち跳ねていた。
喧嘩でもしていたのか、イライラと、高慢ちきそうに腕を組んでいる。
｢どうも、彼が熱くなってしまったみたいでね｣
高圧的な態度のままたっぷりと皮肉を続け、目の前にいる男の子を顎で指した。
顎で指されたその男の子は、ギラギラと憎々しげな目で睨み返している。
湿っぽいその雰囲気からして、眼鏡の男の子とは対象的なイメージだ。
｢あなたが失礼なことを言ったんでしょう！？｣
今度は女の子が声をはりあげた。
赤毛の可愛らしい女の子だったが、今は美しい緑色の目を眼鏡の少年に鋭く向けている。
｢僕は今彼と話をしていたんだから、君は口を挟まないでくれよ｣
｢断るわ。あなたのその態度には黙っていられないもの｣
新しい来客のAそっちのけで、また口論が始まってしまった。
当然、Aにはどうすることも出来なかったのでとりあえず杖を取り出した。
｢……お前、何するつもりだ？｣
喧嘩を止めることもせずニヤニヤと眺めていた男の子が、初めて口を開いた。
Aの杖を出す仕草に、涼しげな目元をひそめる。
だが、Aはその声に応答せず、息を吸った。
｢レパロ！｣
Aが呪文を唱えると、粉々に砕け散った窓ガラスが集まり、元の姿に戻っていった。
喧嘩をしていた子達は口を閉じ、Aの方を見た。
一斉に視線を向けられ、Aは気まずくなった。
｢……え、と。窓、壊れてたから。ごめんなさい｣
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はじめ(プロフ) - マニ。さん» 応援ありがとうございます！あまり頻繁にはお返事できないかもしれませんが、それでもよろしければよろしくお願いします！ (1月31日 6時) (
レス) id: ee6ba55d5e (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - はじめさん» ✉️。こんにちは！とても面白いです！もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？これからも更新応援してます！💖 (1月21日 16時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
はじめ(プロフ) - ケロッとさん» 応援ありがとうございます!!嬉しいです……!! (2019年11月22日 22時) (レス) id: ee6ba55d5e (このIDを非表示/違反報告)
ケロッと - ハリポタ作品をみていたらこんなに素晴らしい作品を見つけてしまい手が止まりませんでした！本当に神作品です！頑張りすぎずに更新頑張ってください！応援してます (2019年11月22日 19時) (レス) id: 35751de350 (このIDを非表示/違反報告)
はじめ(プロフ) - さくらんぼ＆チェリー@サブさん» そう言っていただけて感激です…! 力の限り頑張ります!! (2019年11月19日 7時) (レス) id: ee6ba55d5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はじめ | 作成日時：2019年11月10日 16時
