【d!】おいしくたべれる賞味期限。【zm】

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ほんまに、ほんまに俺は、Aを食べへんと悪いんか、？

あんなにかわええのを、？

なんで、食べへんと、悪いん、？

どうして、？

生きたいっていうんやったら、生かしとけばええやろ、

...じゃあ、逆に殺してって言われたら...？

殺せばええの、？

いや、それも無理や、

殺しきらへん、

待って、？俺はなんのためにAを拾ってきたん？

...食べるためや、なら、食べへんと、

賞味期限前に、食べへんと、ちゃんと、

美味しい状態で、

おいしく食べれる賞味期限内に...


『ぞむ、もう、おねんねしよ、？』


夜、家の外で月を見上げながら考え事をしていると後ろからそんな声が聞こえた

ぐるぐると目まぐるしく廻る思考を断ち切って振り返る

寝間着を着て眠そうに目をこするAを見て愛おしさが込み上げてきた


zm「一緒に寝よな。」

『うん！』


ぎゅっと抱きついてきたAからええ匂いがして思わず抱きしめた

あーぁ、憂鬱や

こんなに可愛くさえなければ、情も持たへんやったやろうし、

こんなに可愛くさえなければ、きちんと食べれたやろう、

なんでこんなに可愛く生まれてきたんや、

きゃっきゃっと腕の中で笑うAを見てそう思う

ほんま、今にでも食べてやりたいのに、

それでも俺の中にある良心がダメやと叫ぶ

ほんま、俺は、どないしたらええんや、


『ぞむ？おねんねしないの？』

zm「ん、？ああ、はいはい、おねんねしよな、」


ベットの中からこっちを見るAを見て俺もベットに入る

もうええわ、

考えるのはやめて、もう寝よ、

明日明後日ってまだ時間はあるんやから...

たとえ、食べても食べへんでも、まだ時間はあるんやから、

賞味期限ぎりぎりまで、現実から目を逸らしててもええやろ、


『きょーはたのしかった！』


急にそんなことを言われてびっくりする


『はじめて、うみにもいけたし、ぞむのおともだちさん、いっぱいあそんでくれた！いままでで、いちばん、しあわせなひだったなぁ、』

zm「！」


とろんと蕩けた目をしてそういうAを見て、

こいつは、血の繋がった両親の元におった時は、ほんまに自由させて貰えへんかったんや、なんて思う

こんなちっこいのが、なんでそんな苦しい思いせぇへんとあかんねん、


zm「そーか、明日はどこ行く？」

『あした？あしたはね、んーと...』

zm「どこでも連れてったるから、我儘言いや」


Aの頭を優しく撫でるとへらりと笑ってくれた

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