第二話 ページ13
「本当に…ここは明るいなぁ。星が全く見えん。」
やはりあの公園でベンチに転がりながら空を見る。
もうすぐ今日が終わるのに明かりは付いているし、人は沢山いる。
私にとって食事とか、睡眠とかはあまり重要ではない。
だから、暮らすところも屋外で十分だ。
それから、ちょっと、長旅で疲れた。
だからかも知れない。気を抜いていたんだ。
「ロゼ・サンティルカ…お前を消す」
ハンターの気配に気づかないなんて。
「っつ…!」
避けたのだが十字架の先が腕を斬っていた。
ジュウと音がする。
「待て!バケモノ!」
再び十字架を投げるハンター
「いっ…このっ…!」
太ももに刺さってしまった十字架を抜いて翼を広げて空を飛ぶ。
それも追いかけてくる。手には沢山の十字架を持って。
さらに高く飛んで夜空にまぎれる。
どこか安全なところ…ビルの屋上でいいや。
屋上に着地すると足が傷んだ。
貯水槽にもたれて傷を見る。
「あの野郎…細工したなっ」
そう、傷には何かの印らしきものが付いていて、なかなか傷が治らないし血も止まらない。
ただでさえハーフでも十分に十字架は効くのに…
とりあえず…ズボンのすそを破って太い血管のある場所を縛っていく。
後は回復を早めるためにじっとする。
グラつく視界、冷たくなる手足。
あぁ、もうすぐ消えるのかな…
そう思いながら横に倒れる身体。
暗転する視界。
遠くなる意識。
町のざわめきが聞こえなくなった。
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クッキー - 続きすごく気になります。更新頑張って下さい。 (2015年11月3日 0時) (レス) id: dcb396dc31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒狐玄狼 | 作成日時:2012年4月7日 23時