検索窓
今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:3,977 hit

呪いからは逃げられない ページ5

「A、挨拶」

後ろに立つ母が、囁くように言った。服の袖を軽く引っ張った。それまで宙を見つめていたAが、ア、と目の前の男へと視線を移す。

「鷲崎Aです」
「僕は耀っていうんだけど、よろしく。アー、ええと、Aちゃん」

冷たい目してんな、と第一に思った。マ立場考えればそりゃそんな目もできるかな。Aは頭をかいて、練習した挨拶を言った。

Aは両親が海外に主張するので、親戚の耀に預けられることになっていた。預けるでは語弊があるようにも思えるが、まぁいいか。

「じゃ、頼みましたよ、ヒカルさん」

そう言って母はさっさと去っていった。姿が見えなくなるまで見つめていたAは、横に立つ耀をちらと見る。音の無い笑いが思わず喉から漏れ出た。

紫がかった黒い目の奥が、冷えて憎悪が見え隠れしていた。これは厄介なヤツだと、軽く顔を背けたのは仕方ないだろう。

「Aちゃん、」
「……はい……ガッ!?」

「今度こそ、僕の手で殺してやろう」

そう言った男の顔は、まるで別人のように、酷く醜い姿になっていた。

続く お気に入り登録で更新チェックしよう!

最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している



←でも少し、惜しい気もした



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.6/10 (12 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
7人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 短編
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:クレイジーnight | 作成日時:2020年4月18日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。