Daily Motion 3【男性声優】

あくまで20代後半ですから ページ32

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つっちーに貰った台本を眺めながら廊下の角を曲がろうとすると



『！』

｢おっ、とー｣



『す、すみません!!』


木村良平さんにぶつかりそうになってしまった。咄嗟に木村さんが私の肩を押さえてくれたからぶつからなかったけど

ヤバイな、木村さん結構マナーとか厳しいから怒られるかな…


木村)｢もー、廊下は色んな人が忙しく歩いてるんだから気を付けなきゃダメだよ?｣

うわー!!やっぱり怒ってらっしゃるー!!

まぁ私が悪いんだけど



『す、すみません!!気を付けます!』


木)｢Aも素人じゃないんだから。ね?｣

『仰るとおりです…』

木)｢ま、大したことなくて良かった｣


打ってかわって優しくポンッと頭に手をのせてくれる木村さん。大人だなぁ



木)｢でもAがそんな夢中になるなんて、なんか面白そうな話なの?それ｣


木村さんが私の持っていた台本を指差し少し首を傾げる



『あぁ、なんか兄妹の日常の話なんですけど、妹がさながらヒモみたいな暮らしをしてるんですよ。それを兄目線で語るって話です』


いやぁ、仮題名"俺のヒモうと"だからねー。干物女の話じゃないよ()



木)｢うわぁまたなんかマニアックな話だなぁ…配役はもう決まってんの?｣


『んー、ヒモ女は私なんですけど、後は知らないです』


木)｢Aがヒモ!?うわーなんか想像できんだけど…｣

『声優という職業がなかったら私ヒモになっていたかもしれません』



私の言葉に｢声優って職があってよかったわー｣なんて言う木村さん。



木)｢じゃなかったら俺の金全部A行きだったね｣


『そんなそんな〜それってまるで木村さんが私を養ってくれるみたいに聞こえちゃいますよー』


木)｢そうとってくれてもいいけどね｣


『……ぽ?』



…ってまーさーかーね。そんな訳ナイナイ



『もー、劇団ひまわりはほんとに演技が上手過ぎます…騙されるとこでした』


木)｢バレたかー｣


いい年こいた私が騙されるわけないでしょ。もう20代後半なんだから()
自分で言って悲しくなりながらも木村さんに挨拶をし、その場を後にした



*


木)｢(Aなら別に構わないよ…なんつってね)｣

ある意味ワガママボディ→←キャラが出来てきた

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