貴方に溺れて14(太宰) ページ23
確かにそうだが・・・、名前で呼んでも同じ未来しか見えない気がする。
「ところで、Aちゃん」
不意に、太宰さんが私を抱き締めて言った。
「キスしたら、シたくなってきたのだけれど」
その言葉に、思わずドキリとした。
「シッ・・・シませんよ?!!」
私は、明日も仕事があるのだ。夜遅くまで、ヤる訳にはいかない。
「私、最近欲求不満なのだよ。Aちゃんが、仕事ばっかりで、全然構ってくれないし」
拗ねた子供の様に、素っ気無い言葉を放ち、私の胸に顔を埋めた。
「ちょっ、太宰さん!!何処に顔埋めてるんですか?!!」
「嗚呼、何で女性の胸と言い、身体と言い、こうも落ち着くのだろうねェ」
私の言葉など気にせず、太宰さんは更に顔を胸に擦り付けるように動かす。
最初は恥ずかしかったが、次第にその様子が子供が母親に甘える仕草に見えてきて、叱るに叱れなくなった。
私は諦めて溜息を吐くと、太宰さんの頭を優しく撫でた。
ピタリと、太宰さんの動きが止まる。
「・・・太宰さん?」
不思議に思い、私も手を止めて胸の中の太宰さんを見た。
「・・・否、私もこうされた時期があったのかなって思ってね」
私から離れると、太宰さんはそう言って少し寂しそうに微笑んだ。
104人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
聴(プロフ) - テツさん» うわぁぁぁぁ最高........!ありがとうございます! (2018年3月10日 23時) (レス) id: 2084af5cf6 (このIDを非表示/違反報告)
テツ(プロフ) - 聴さん» ゴーゴリと夢主のお話ですね・・・!了解です! (2018年2月8日 19時) (レス) id: d776172fc0 (このIDを非表示/違反報告)
聴(プロフ) - ゴーゴリと猫系夢主のお話みたいです....!いつも口面つけてるっていう設定があると尚(ごめんなさい完全にうちの夢主でした黙ります) (2018年2月7日 12時) (レス) id: 2084af5cf6 (このIDを非表示/違反報告)
Sea - ア゛ア゛ア゛ゴーゴリさんしんどい (2018年1月27日 9時) (レス) id: c676ee4e9b (このIDを非表示/違反報告)
テツ(プロフ) - 奈槻さん» 有難うございます!!楽しみに待っていてください! (2018年1月23日 9時) (レス) id: d776172fc0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:テツ | 作成日時:2018年1月14日 19時